翼持つものたちの夢

霜月天馬

第六話 どきどきお買い物?



「どうです。いろいろな種類がありますが、私のお勧めはこれですね…」
 私は治子さんに私達が愛用しているジャケットの他にいくつかのジャケットを手渡した。
「うーん。どれもこれも合理的な造りね…」
「まあ、フライトジャケットですから、合理的に出来ていて当然です」
「いろいろあって目移りするわね」
「まあ、時間はありますからゆっくり見て、選んでください」
 私はそう言って治子さんが選ぶのをじっくりと待つことにした。
 そしてそれから20分後…。
「私これにするわ…」
「お、治子さん、良い物を選びましたね。これなら、防寒性能に関しては私たちが使っているジャケットよりあります。これなら冬のスポーツや冬山登山にも使えますよ。何しろ極寒冷地仕様のフライトジャケットですから」
 そう、治子さんが手に取ったのはアラスカ仕様のフライトジャケットであった。
「そうなんだ。直子ちゃんの話を聞いたらますます欲しくなったね。すいませーん。これください〜」
 治子さんはそういうや否やすぐさま、キャッシャーで支払いをしていた。
 一方、私もフライトゴーグルや靴を物色していた。
 そして勘定を済ませ、紙袋を片手に持った治子さんが私の元にやって来た。
「お待たせ。待った?」
「いえ、別にかまいませんよ。それより治子さんお腹すいていませんか」
 わたしはそう言って治子さんに腕時計を見せていた。
 既に時計の針は13時を回っていた。
「そうね。貴方にそう言われたら急にすいて来たわね。どこで食べようか」
「そう言われても、私も思いつく所といえば私達のバイト先ぐらいしか思いつきませんね。勇希ならその手の店を良く知っていますが…」
 私が申し訳なさそうに言うと治子さんも納得したような表情をしていた。
「そうね。それなら仕方ないですね。あ、そうだ直子ちゃんその後、私の買い物に付き合ってくれない」
 治子さんの提案に私は驚いたが、今日はバイトも無く、家に戻ってもまんじりとも出来ないだろうと思い、すぐさま私は了承の返事をしていた。
「ええ、かまいませんよ。荷物持ちだろうが何だろうがかまいませんよ。そうと決まれば行きましょう。善は急げです」
 そう、この時、私自身があんな目に会うとは気がついていなかった。
 そして、3分ほど歩いたところで私達のバイト先であるPiaキャロット三号店の正面玄関にたどりついていた。
 私は一瞬躊躇したが、治子さんは堂々と扉を空けて中に入っていった。
「いらっしゃいませ。あら、前田さん、深山さん。ってどっちかしら…」
「あ、直子です店長。それより店長。案内お願いします」
「判ったわ。ああ、ドリンクはサービスしておくわ。ゆっくりしていってね」
 私は店長に返事をした直後に店長は私達を席に案内してくれた。そして席についた私達は思い思いのことを話していた。
「ねえ。直子ちゃん一つ聞いても良いかな」
「なんですか」
「貴方たち二人とも、昨日も家にいたし、今朝も家にいたけれど学校はどうしたのかな…。もしかしてサボった?」
 治子さんの質問に私は答えに詰まってしまったが、それでも私は正直に話すことにした。
「実はですね。先日、襲撃事件がありましたね。そして、私と治子さんが戦うことになり、そして最後は勇希と疾風の掩護でどうにかなりまして。そして、その翌日に新聞にのりましたね」
「そうね。私もその時はおどろいたわ。それで」
「そのとき、新聞記事に載ったことで学校サイドにバイトしていた事がバレてしましましてね。そして、その件についての教員との査問委員会の席上で、教師の心無い一言に私がキレて教師をふっ飛ばした事で、二週間の停学処分を食らった訳です」
 私が話し終わると、治子さんは驚いた表情をしていた。
「それにしても、貴方が手を出すと言うことはその教師よっぽど酷いことを言ったのか、もしくは言ってはいけないことを言ったのでしょうね」
「私は別に後悔はしていませんから。それに、今回は私達の意思でやったことですし、それに叔父夫婦から“義をみてせざるは勇無きなり”って教わりましたから」
「そうなんだ。直子ちゃんって、いまどきの人に比べたら義理人情に厚いひとね。私も受けた恩義は返さないとね…。ところで話は変わるけれど直子ちゃん。何にする、遠慮しなくて良いわ。私がご馳走してあげるから」
「わ、私ですか、そうですねチキンドリアも捨てがたいですし…、オムライスセットも良いし、悩みますよ。それと、ありがたくご馳走になります…」
 私はメニューをみてどれにしようか迷っている姿を見て治子さんは笑っていた。
「くす。メニューをみて悩んでいる姿と空を飛んでいる時の雰囲気とはまるで違っているわね。本当に、同じ人物なのかって思うくらいね」
「まあ、人にはいろいろな一面がありますから。決めた。私、オムライスセットにします。ところで、治子さんは何にします」
「そうね。それじゃあクラブサンドとミルクティーでいこうかしらね」
「それじゃあ治子さんお願いします」
「ん。わかった」
 私達はウェイトレスに注文を頼んだのであるが、やはり自分らが仕事している店で注文するとなると、いろいろと恥ずかしいというか不思議なかんじがした。
 それから10分後…。
「お待たせしました。クラブサンドのお客様は…」
 料理を運んできたウェイターの顔を見て治子さんは思わず声を上げていた。
「ん。私よ…。あら稲穂君、君が運んできたのね。オムライスセットの方も早めにお願いね」
「ん。治子さんにそれに深山さん…っと、どっちの方かな」
「直子よ。稲穂君。まあ、ぱっと見じゃあ私と勇希の見分けがつかないからね。それよりなるべく早く私のオーダーお願いね」
「畏まりました。ではこれで…」
「それじゃあ、頼むわよ…」
 私はそう言って、彼の後姿を見ていた。しばらくして、彼が給仕を行なうべく私たちのテーブルにやってきた。
「大変お待たせしました。オムライスセットです。熱いので気つけてください」
「サンキュ、稲穂君。それじゃあしっかり仕事しなさいよ」
「それではごゆっくりどうぞ」
「来ましたね。それじゃあ、頂きマース」
 そう言うや否や私はオムライスを思いっきりほお張っていた。
 ふと、向かいのテーブルを見ると治子さんもまた、サンドイッチをぱくついていた。
「所で、治子さん。一体、何処に買い物に行くつもりなのか教えてくれませんか」
「ん。まあ、この前、私の所為に貴方の服を一着、パーにしちゃったでしょ。だからその償いとして一式プレゼントするわけ、それで、貴方のサイズを知らないから直子ちゃんを誘ったのよ」
 私はそれを聞いて治子さんもまた、義理硬い人と、認識していた。
「そうなんですか。まあ、どんなファッションになるか判りませんが、一度承諾した以上、覚悟は決めましたよ」
「良かった。これで私も義理が返せる…」
「ん。何か言いました?治子さん」
「ん。何でも無いわよ。さあ、そうと決まったら、さっさと食べて行くわよ」
「判りました。治子さん」
 そんな感じで、私たちは大急ぎで食事を済ませて、店を出たのであった。
 そして、私は治子さんの案内により、とある、ランジェリーショップに案内されていた。
「あ、あの〜。治子さん?服を買うのでは無いんですか」
 私が恐る恐る質問すると治子さんは笑って答えた。
「ん。そうだけれど、どうせなら、下着から揃えてあげるわよ。さあ、二言はないのでしょ。行くわよ」
「ええ、こうなったらいける所まで付き合いますよ」
 そして、店内をざっと見まわしてみたが、機能を基準に選んでいた私にとって其処はまさに未知の領域であった。
「とりあえずサイズを図らないと駄目ね…。あのー。この娘の服を買いに来たのですが、サイズをおねがい出来ますか」
 治子さんはそう言って私の肩をもって其処の店員に押し出していた。
 私の格好をみて店員は少々、驚いた様子であったが即座に営業スマイルになり
「畏まりました。それでは試着室へどうぞ…」
 そう言って試着室へと案内されていた。そのとき私はTシャツにカーゴパンツと、機能的ではあるが女性のファッションとしては、かなり異色な格好をしていた。
 そして、試着室で私は下着姿といってもショーツだけの姿で、店員に三サイズと背丈を測られていた。
 その結果…。背丈は169センチ、三サイズは上から90(65D)、58、86であった。それには店員も多いに驚いていた。
「お客さん凄くスタイル良いわね。これならそのままモデルとしても十分通用するわ…。それにしてもこれだけのスタイルの良い娘が質素な格好をしているなんて…。判ったわ。お客さんの為に腕によりを掛けて選んであげる…」
 そんなこんなで、店員が選んでくれた下着を見て私は多いに絶句していた。
 何しろ、普段白の綿製品の下着しかつけたことが無かった私にとって紫や黒いレースのショーツやガーターベルトはまさに未知の代物であった。
 それを見た私は覚悟を決めて下着の試着をすることにした。
 そしてそれから小一時間が過ぎた頃…私は半分疲れた表情で大小の袋をもってその店を出ていた。無論、中身はショップの店員が気合を入れて厳選してくれた下着類である。
 ガーターベルトやテディと言った類の下着を付けたことが無かった私に対して、店員が付け方や選び方を教えてくれるのは良かったが、サイズを測る為とは言え、全身を愛撫と言うか、撫で回された事に対して多少複雑な気分だった。
 まあ、店員の質はともかく、店自体は品揃えも良く、値段もそこそこである為、今度、勇希にも教えてやろうと私は思っていた。
「ああ、治子さん。どうも、ありがとうございました。この下着、ここぞと言うときに使わせてもらいますよ」
 私は、治子さんに礼を言っていた。それを聞いた治子さんも半分赤面しつつも答えていた。
「そう、それは良かったわね。さて、それじゃあ、あとは服のほうね…」
「そうですね。それじゃあ、治子さんに任せますよ。私が選んでも良いですが、私では機能を優先しデザインは二の次になりますから…」
 私がそう言うと治子さんは首を傾げていた。
「そうかしら、貴方のファッションにはある種の機能美を見ることが出来るけれど、いいわ。貴方がそう言うなら私が選んであげるわ」
「それじゃあ、頼みます…」
「判ったわ。それじゃあこっちよ…」
 私は治子さんの案内でとある百貨店の婦人服コーナーに連れていかれていた。
 普段の服装は何時も安い○ニクロのシャツやスカート等に袖を通して来た私にとっては其処は未知のゾーンであった。
 そして、試着室では、治子さんの見立てで、いくつかの服を選んで試着をしていた。まあ、おもにミニをベースにいくつかのコーディネイトされた服装であった。
「うーん。それにしても羨ましいわね…。何着せても似合うなんて」
「まあ、私としては、ミニよりかミディかマキシの方が好みなんですがね」
 治子さんは私の試着姿をみて唯、羨ましがっていたが、私が自分の好みを言うと治子さんは意外な表情を見せていた。
「あら、意外。私はてっきり、直子ちゃんはミニの格好の方が似合うと思っていたけれどね。もしかして直子ちゃんって冷え性?」
「いえ、そう言うわけではないですが、みだりに肌をさらしたく無いだけですね」
「そうなると、また選びなおす事になるわね」
「いえ、新境地開拓と言う意味でこのままの進めて構いませんよ」
「判ったわ。それじゃあ私の方も気合をいれて選ぶわよ。覚悟なさい」
「了解しました。何時でも覚悟はOKです」
 そんなこんなで私達は、選んだ何点かの衣服の試着をしていた。
「うーん。それにしても、直子ちゃんって羨ましいわね。ミニを着せても似合うし、ゴシックロリータファッションも試して見たけど、それも似合うとなると、どれを選んで良いか迷うわね」
 治子さんの言葉に私は一瞬どう答えれば良いか迷ったが、気を取りなおして答えることにした。
「うーん。そうですね。少なくても私は、このゴシックロリータのファッションが気に入っていますがね」
 私がそう言うと治子さんは何か吹っ切れたような表情をしていた。
「そうね。まあ、直子ちゃんが気に入っているならそれにしよう」
「そうですね。コレで良いですよ。ところで、物はためしです私だけではなく治子さんも一度このロリータファッションを試してみてはいかがかな」
「え、わ、私は遠慮しておくわ…」
 私は興味本位で言ってみたが、治子さんのすさまじい怯え様を見て勧めることを止めた。
「そうですか。其処まで嫌がるのでしたら無理強いは出来ませんね。でも、一度でいいから治子さんのロリータファッションを見てみたかったですが残念です…」
 私は元の格好に着替えようとすると、治子さんは半分自棄気味に私に言ってきた。
「仕方ないわね。まあ、貴方が其処まで言うならやるわよ。でも笑わないでね」
 そう言うやいなや治子さんは試着室の有った場所から移動していた。それを見た私もまたもとの格好に戻るべく服を片付けていた。そして、それから五分後…。
「着替え終わったよ。直子ちゃん笑わないでよ…」
 そう言うと治子さんは試着室のカーテンをとって私の前に姿をあらわしてくれた。その姿の良さに私は絶句していた。
「ど、どうしたの。もしかして似合わなかったかな」
「ち、違う。あまりにも似合いすぎて言葉が出なかっただけ。治子さんの分は私が出しますから買ってみては如何かな。これなら多分、10人中10人が振りかえると思う」
「そう。それじゃあ買おうかな。実は直子ちゃんの姿を見て実は私も欲しくなっちゃったのよね。じゃあ服も決まったことだしそれじゃあ会計をすまそうか」
「そうですね」
 そんなこんなで、私達は買い物を済ませて、エレベーター近くの休憩所でくつろいでいた。
「はあ〜。それにしても、着せ替え人形の気分ってこう言うものなのかな…」
 私がそう言うと治子さんは苦笑して答えていた。
「そうね。でも、貴方みたいに何を着せても似合うような人なら特にそうなるわね」
「そうですか。まあ、治子さんから貰ったこの衣装、気合を入れて使いますよ。それに、私も知らなかった衣装の組み合わせ方を教えてくれた事に感謝しますよ」
「そう言ってくれると、私も選んだ甲斐があったね。でも、私もまさか直子ちゃんに勧められるとは思っても居なかったね。さて、そろそろ行こうか」
「そうですね。余り遅くなると勇希も心配するから…。行きますか」
 そして私たちが其処を離れようとしたとき一人の壮年の男性から声を掛けられていた。
「おや、深山のなおちゃんじゃあないか。こんな場所で出会うなんて珍しいな。最近、店にきてくれないからさびしかったぞ」
 私は一目見て多いに驚いたが、すぐに気を取りなおし返事をしていた。
「あ、おじさんこそどうして、この場所に…」
「ああ、鞄と靴の修理に来たついでだ」
 私たちが会話していると治子さんが入ってきた。
「ねえ、直子ちゃんその人は一体…」
「ああ、治子さん紹介するよ。この人は白菊 零一さん。疾風、桜花ちゃんの父親です。そして、航空機、自動車整備、解体を行なっている店の主人ですよ。まあ、私もULPのエンジン部品の大半はここで調達しましたがね」
 それを聞いた治子さんは多いに驚いて、慌てて自己紹介していた。
「はじめまして、私は前田治子です。以後よろしくお願いします。白菊さん」
「ああ、桜花から話は聞いております。桜花が世話になっています。まあ桜花は、思いこんだら一直線な娘ですがヨロシクおねがいします」
 治子さんと零一さんのやり取りを横目で見ながら、私はこの後の段取りを考えていると、急に後ろから声を掛けられていた。
「なおちゃん。一寸聞きたいが、疾風が何処にいるか知らないか」
 それを聞いた私はすぐさま答えていた。
「ん。疾風なら午前中は私達と一緒にいたけれど、でも親父さん。今日はあいつのこと放っておいてくれないかな。あいつ、勇希と…」
 私はそう言うと顔を真っ赤にして黙り込んでしまった。それを見た零一さんも何があったのか察したらしく私の肩を叩いていた。
「こりゃ。疾風の奴が朝帰りしても文句も言えないな。ああ、そうだなおちゃん、例の件だがな了承したぞ。何時でも引き取ることが出来るから楽しみに待っているぜ」
 それを聞いた私は一言お礼を言っていた。
「ありがとうございます。これで後顧の憂いなくこの地を離れられる…」
「別にかまわないさ。歴史的価値のある飛行機をレストアするなんざ整備屋として誇りに思うよ。おっと、余り長居させても悪いな。それじゃあまた」
「ええ。それではこれで…」
 そんなこんなで私達は零一さんと別れたあと私達は商店街を歩いていた。
「えーと。治子さんこれで帰りますね。衣装どうもありがとう。それでは」
 私が治子さんにそう言って家に帰ろうとしたところで治子さんから急に声を掛けられた。
「直子ちゃん。多分、今、戻ったら恐らく二人に恨まれるよ。折角の逢瀬の機会を邪魔するのは野暮ってものよ。よかったら私の所で泊まっていかない」
 それを聞いた私は少し考えた末に結論を出して答えていた。
「確かにそうですが、一応勇希に電話だけはしてきますよ。もしかしたら帰っている可能性もありますから…。電話の結果次第で、やるかやらないかを決めます」
 私はそう言うと、近くにあった公衆電話の受話器を上げて、勇希の携帯に電話をしていた。十秒ほどたったころに勇希の声が聞こえてきた。
「ああ、勇希。直子だけれど、今戻ってきて大丈夫かな。大丈夫でないなら、私治子さんの所に厄介になるつもりだから…」
 私がそう言うと受話器から勇希の返事が返ってきた。
「そう、気を使ってくれてありがとう。折角だから直子、治子さんが了承しているならば厄介になってくれるとありがたいわね」
「ん。と、言うことは疾風の奴が今其処に居る訳、判った。それと、避妊はしっかりしなさいよ。私、この歳で叔母さんなんて呼ばれたくは無いからね…」
「判ってるわよ。それじゃあね…」
「ああ、明日バイトだから遅れるなよ」
「判った。それじゃあ切るわよ…」
 そんなこんなで、私はかえるに帰れなくなったので治子さんの提案に乗ることになった。
「治子さん。貴方の提案に乗りますよ。それに、治子さんには一宿一飯の恩義もありますので、今回の晩御飯は私が腕を振るいますよ。そうと決まれば、材料の調達ですね…」
 私がそう言って行動に移そうとした所、治子さんが止めに入ったのであった。
「一寸待った。一応、私の所を見て、それから不足分の調達をすれば良いんじゃあない」
 治子さんの言葉を聞いた私はすぐに返事をしていた。
「確かにそうですね。荷物を下ろしてから調達に行っても十分間に合いますから治子さんの案で行きましょう」
「そうね。じゃあ行こうか」
「ええ」
 そんなこんなで私は治子さんのところに今晩厄介になることになった。気分的には憧れの先輩の家に上がりこむ後輩な心境でマジにカチカチになっていた。
 どうやら、波瀾に満ちた今日と言う日はまだまだ続きそうな予感がしていた。

(続く)
後書き
 えーと本来ならば飛行日編を2話構成で行くはずでしたが、どうも書いているうちに話が長くなりすぎるようなので3話構成に変更しました。それでは第七
 話をお待ちください。それではこのへんで。


管理人のコメント

 キューピッド役に成功した直子ですが、家を追い出されてしまいました(笑)。治子と行動することになった彼女の行く先は…?


>そして、私は治子さんの案内により、とある、ランジェリーショップに案内されていた。
>「あ、あの〜。治子さん?服を買うのでは無いんですか」


 かつては治子も同じ事をされてましたっけ…まさに歴史は繰り返す(爆笑)。


>「ああ、治子さん。どうも、ありがとうございました。この下着、ここぞと言うときに使わせてもらいますよ」

「ここぞという時」が何なのか、判って言っているのか直子よ(笑)。


>あら、意外。私はてっきり、直子ちゃんはミニの格好の方が似合うと思っていたけれどね。

 自分の好みを押し付けたらいかんぞ治子。


>一度でいいから治子さんのロリータファッションを見てみたかったですが

 似合うとしても、さすがに20歳過ぎの女の子が着たら、いろんな意味でイタいです。


>「ありがとうございます。これで後顧の憂いなくこの地を離れられる…」

 む、どこかよその土地へ行く気なのでしょうか?


>気分的には憧れの先輩の家に上がりこむ後輩な心境で

 治子の家に上がりこむ事になった直子。はて、どんな一夜が展開されるのか…
 買ったばかりの勝負下着を使ったり、いちはちきんな展開はマジ勘弁な方向でお願いします。いや、見たいけど、載せられなくなるので…


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