この作品は、『さたびー』様のHPにある『りばーしぶるハート』を題材にした物語です。

日常の一コマとしてお楽しみくださいませ m(_ _)m


『外食に行こう♪』

作:スパイクさん

第八話〜外食大戦3=そこら辺で萌えているか=〜


―前回までのあらすじ―

あらすじ……(名詞) 話や小説などの大体の筋(道)。あらまし。(梗概)。

―三省堂『国語辞典』第四番―より抜粋


??「手を抜くんじゃないんだお〜!!」

(筆:だ、誰だ!!)

?「そんな事いう人嫌いです……それより重要なのは、貴方が手抜きしている事ですよ」

(筆:ま、まさかそのシルエットは)

?『だまらっしゃいなの』

??「??さん……貴方が発言なさると露見する恐れがあります。発言は控えた方が賢明かと」

?『えぐえぐ』

???「あはは〜話を戻しますよ〜」

?「はちみつくまさん」

(筆:なんつーか……バレバレだと思うぞ?しかし、なぜあなた達がココに?)

??「言葉通りよ」

(筆:貴方は今初めて発言したんじゃないですか。どうせバレているんだから、名前明かしても良いのに)

?「嫌です……」

?「みゅ〜」

(筆:……疲れてきたさっさとタイトルコール済ましちゃおう)

??「ちょっとまったぁ〜この俺様がまだ発言していないぜ!」

(筆:りばーしぶるハート外伝『外食に行こう♪』第八話〜外食大戦3=そこら辺で萌えているか=〜)

??「人の話を聞け〜!!」

(筆:は〜じ〜ま〜り〜)

??「うおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

(筆:黙れ一本アンテナ野郎!!)



〜『桜大戦屋』客席〜


「動くんじゃねぇ!!」

 男の声が響き渡る。それに合わせて、数人の黒ずくめの男が銃を構えて店の中に侵入してきた。

 男の声でパニックになろうとしていた客席のフロアが一瞬で静まり返った。恐怖心と言うものもあるが、なぜか男の声を聞いた客達は金縛りにあった状態になってしまったのである。

 その間、リーダー格の男は的確な指示を出し部下らしき男達をフロア中に散りばめていった。そんな中、一箇所だけ金縛りにあっていない客がいた。

 そう……皆さんご承知の通り、しおさい女子寮の面々であった。しかも、二人は目の前に運ばれた料理を夢中で食べていて、それを止めさせようとしているのが一人、そして頭を抱えているのが二人であった。

(一名のみ冷静に周囲を観察していた)

 では、彼女達の様子をちょっと伺ってみよう。



〜美紗緒&祐香&治子〜


「む〜祐香ちゃん〜このエビさん美味しいよ〜」

「どれどれ〜……本当だ〜甘味がしっかり出ていて美味しいね〜」

「む〜裕香ちゃん〜食べて良いだなんて言ってないよ〜こうなったら〜」

 ヒョイ!  パク♪

「あ〜!勝手に人のイチゴを食べないでよみさ〜」

「ふ〜んだ!祐香ちゃんが先にあたしのエビさん食べたじゃない〜」

「だって、さっきの言い方じゃあ「祐香ちゃん、どうぞ」って言っているようにも聞こえるわよ」

「そんなの祐香ちゃんの勝手な解釈だよ〜」

 ヒートアップしていく二人の言い争い。そんな二人をなだめようと、治子は必死になっていた。

「ちょっと二人とも!ケンカするなら外でやってきなさい!他の人が見ているわよ!」

「む〜治子さ〜ん。祐香ちゃんが悪いよね〜?」

「治子さん!みさが誤解されるような言い方をするから悪いんですよね!?」

 二人に片腕ずつしがみつかれてしまった治子は、ただ挟まれてオロオロするしかなかった。




〜ひろの&和希〜


「和希さん……」

「ひろのちゃん……何も言わなくても良いわ……アイコンタクトで済ませましょう」

 ひろのは頷くと、和希に目で訴えかけた。

(和希さん……どうして私達は普通に外食も取れないんでしょうか?)

(そんな事、あたしも解らないわよ。でもね、これで再度認識したわ)

(何をですか?)

(あたし達は、誰一人『平和な』生活が送れないって事よ)

(そ、そんな……)

(とにかく、運命に身を委ねるしかないわよ)

(はう〜)

 二人はアイコンタクトでの会話を終了させ、天井を見上げ、哀愁を漂わせながら呟いた。

「「何で私(あたし)はこんな目ばかりに遭うんだろう……」」




〜絵美〜


 他のメンバーが手一杯だった半面、絵美は一人だけ冷静に男達を観察していた。

(数は……8人。それぞれ銃を持っているみたいです。それに安全装置は外されていますね……)

 絵美は細かい部分までもしっかりと観察していた。恐らく、絵を書いていたときから付いた習慣だろうが、まさかこんな形で役に立つとは思いもしなかった。絵美はこの時ばかりは素直に喜んだ。

(それに対して、こっちの武器は……)

 衣服のポケットの中を探る絵美。しかし、その中には常に持ち歩いていたアレが無い。

(!!落とした?……まさか)

 再びアレを探し始める絵美だったが、目的の物はやはり入っていなかった。

(不味いです……アレが無いとこちらには勝機がありません……)

 考えた末、絵美はおとなしく観察を続ける事にした。




〜『桜大戦屋』客席内の男達がいる場所〜


 客席の方で騒がしいのに気付いたリーダーらしき男は、部下の一人に見てくるよう命令を下した。命令を言われた男も、それに従って騒がしい客席の方に歩み寄っていった。そして、男がそこで目にした光景は、ある意味以上であった。一人の女にしがみついて言い争うをしている子供が二人。天上を見上げながら不気味なオーラを発している女が二人。そして、鋭い眼光でこちらを凝視する女が一人。冷や汗が垂れてきた。この状況でマイペースで居座る集団が、男には異常に感じたのだ。そしてリーダーの男のところに戻ってきた部下の男は、顔を引き攣らせながらリーダーに報告した。

「隊長……なんだかもの凄く怪しい集団がいるんですが」

「なんだと?」

「なんだか、近づきにくいと言うか何と言うか……」

 男の弱々しげな報告に苛立ちを感じたリーダーは、男を蹴り飛ばしてこう叫んだ。

「何を弱気になっている!今更怖気づいたのか!」

「いえ!違います!そう言うわけでは」

「問答無用!」

 そう言って、男は両手を床について叫んだ。

「スピニングバードキック!」

(筆:……ダサ)

 やっている本人と喰らっている部下は真剣そのものだが、周囲の部下の反応は沈黙であった。それもそのはず、男達は全員黒い覆面にコマンダーの服装をしていたのである。そんなムサイ男が某格闘ゲームの技(しかも女性の技)を堂々と真似ているなんて、恥ずかしくて近くになんかいられなかった。

 そんな感情が部下達に流れているとは知らず、リーダーの男はゆっくりと立ち上がって拳を天上に突き出した。

「いいか!我々の任務は帝激のメンバーを探し出すことだ!噂によると、奴等はココを根城にしているらしい!」

 今度は突き上げた拳を壁に叩きつけるリーダーであった。

「そこで!このバカな部下が言っていた怪しい集団が帝激に違いない!お前等!その集団を連れて来い!」

「「「「「押忍!!」」」」」


 何時まで続くんだろう……はふぅ


 
あとがき


 ぬう……この話で完結するかな?って想定していましたが、思ったより長引いてしまいました。

 そんな訳で、今回か次回で最終回かなって雰囲気がありましたが、もう少し続けようと思います。

 さたびーさんや皆様にはご迷惑をお掛けしますが、あと少しお付き合いくださいませ

 では……次回をお楽しみに〜


スパイクさんへの感想はこちら


管理人のコメント
 さて、謎の一団が殴りこんできたわけですが。

>そう……皆さんご承知の通り、しおさい女子寮の面々であった。しかも、二人は目の前に運ばれた料理を夢中で食べていて、それを止めさせようとしているのが一人、そして頭を抱えているのが二人であった。

 やはりと言うかなんというか…今更こんな事で驚くようでは非常識の象徴たるTSヒロインはやってられませんけどね(笑)。

>「む〜治子さ〜ん。祐香ちゃんが悪いよね〜?」

>「治子さん!みさが誤解されるような言い方をするから悪いんですよね!?」


 なんだかんだ言いながら美紗緒と同じレベルになりつつある祐香が良い感じです(笑)。

>「「何で私(あたし)はこんな目ばかりに遭うんだろう……」」

 常識派の悲哀を感じる切ない一言です。

>(不味いです……アレが無いとこちらには勝機がありません……)

 絵美って一体…?

>我々の任務は帝激のメンバーを探し出すことだ!噂によると、奴等はココを根城にしているらしい!

 まぁ、雑誌に載っているくらいですから噂にもなりましょうな(笑)。

 皆さんもスパイクさんにどんどん感想のメールを送って催促しちゃいましょう!!


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