その日…………

「ん?」ブォーーーーーンッ

ドガ………

「あれ?」

「「リュウ!?」」「リューキ!?」「劉貴君!?」






 僕は死にました………………



でも………







M.L.

作:ナイトメア







「……リ………キ…………」

「ん………」
 目覚めるとそこは……

「あれ?……ここ……は?」
 白い部屋……
 白いベッドの
 病室でした。

「「劉貴!!!!」」
「兄ちゃん!!!!」

「あ……お父さん、お母さん………?あにゃ?何だか声が高くない?」
 その事に多少疑問を覚えつつも周囲を見渡すと……

「劉貴……」
 心底、安心した表情のお父さん………(ちょっと涙目)。

「よかった………本当に……よかっ……た……うぅ……」
 今にも大泣きしそうな程に眼に涙を溜めているお母さん………。

「兄ちゃぁ〜〜〜〜ん………(ギュッ)「わっ…」」
 泣きじゃくりながら抱きついてくる弟の亮太………。

 フニュ「んあっ…えっ?」

 な、何?さっきの感じは!?
 しかも、やっぱり声、高くなってませんか?


「ホウ………以外ニ早イ目覚メデスナ………」

「?へ?って…………」
 僕が振り向くとそこには………

「?ドウシタ?ねずみニ耳ヲカジラレタヨウナ表情ヲシテ?」
………

 何ていうか………

 ピエロのような仮面を被った魔女のような服装(黒いドレスに黒いマント)と帽子(大きなツバの三角帽)の女の人がいました マル

「!アア…コノ仮面ノコトダナ……(カチャ)ヨッ、と、こ、これで……い、いいです、よね……」
 そういって魔女っぽい人が仮面を取ると……

「………」
 鴉の濡羽色の肩まである流れるような髪………

 黒曜石のような輝きを宿した優しそうな黒い瞳………

 整った顔つき………

 見るもの全てを魅了する優しいき美しさ………


「へ?」

「………」
 エット………ツマリ…………

「あ、あの???」

「………(ポッ)」
 スゴクキレイナ人デシタ マル

「あ、あれ??????」











 その日………




 僕は“僕”………『山本 劉貴』としての生涯を終え………




 女としての“ボク”………『山本 瑠輝』の一生が始まりました……。




















 と、

 ここまでは普通(?)のTS物(っていうか、TS物って何?)

 なのですが……







「その、あの、ま、まことに言いにくいのですが、そ、そううわけで、り、劉貴君……ああ!!えっと、今はもう「瑠輝」ちゃんでした…よね。と、とにかく、スゴク、その、あの、気の毒、なんですが………瑠輝ちゃんにはこれから……その……あの………ええと………リハビリというか……修行というか…………その、あの、訓練をしてもらうことになります!!!」

「へ?」

「い、いえ、瑠輝ちゃんが性転換した原因であり、瑠輝ちゃんの命を救うためにとった手段……義体『マリオネット』と『DGセル』の副作用で貴女の身体能力、及びに、潜在能力や通常の人ではあらざる能力…いわゆる『超能力』………のようなものが備わっていることは、さっき話しましたよ、ね?」

「え、ええ…」

「……そ、それで、そういった類の能力って、た、大抵は修行や訓練などをしないと制御しきれず、多分、世に災いを及ぼすもの………だと言われてるの……」

「まぁ、何となくわかりますけど……(汗)」

「そ、それでその……うぅぅ……(カチャ(仮面を装着))ソウイワケデアルカラシテ、コレカラびしびし鍛エサセテモラウゾ」

「…………はい?」

「拒否権ハナシダカラナ」

「で、でも、ボクには学校とか……」

「モチロン、日常生活ニハ支障ヲオヨバサナイヨウナ厳シイ訓練手段ヲ考エテアルカラ安心シロ」

「マジですか?」

「真剣トカイテ『まじ』ダ」

「ふぇぇぇぇぇぇぇぇん(泣)」








 その日から日常生活と厳しい訓練の毎日が始まりました………(号泣)



「次、1tノおもりヲツケテ腕立テ伏セ1000回」
 黒っぽい魔女の格好のまま竹刀をもって次の練習メニューを囁く、お師匠様(魔女っぽい人のこと)……。

「もう、疲れて動けないよぉ〜〜〜(泣)」
 紅い着物と編みタイツのような衣服……所謂、『くノ一』の格好をして地面にへばっているボク………(どうでもいいけど、コノ格好………スゴク恥かしいよぉ〜〜〜〜(赤面))

「ソノ身体ナラ1分休メバ全快スル」
 と、お師匠様の無慈悲な一言に……

「ふぇ〜〜〜ん(泣)」
 思わず、ペッタンコ座りで泣いちゃいました(鬱)。











 僕の平穏………


 返してよぉ〜〜〜〜(号泣)。














第0話 『僕の平穏………返してよぉ〜〜〜〜』



続く



後書き

ども、ナイトメアです。

別のサイトにも『別のSS』を投稿しているのですが、

この作品は「び〜ば〜ダム」投稿用の作品として書き上げた物であり、

そして、



『雪かな』を買いにいけない切なさを込めて書き上げたモノです(鬱)。





とにかく、この作品は「び〜ば〜ダム」専用であり、自分の設定した他の作品の『世界の裏で蠢く世界観』を用いていることを明言しておきます。


では、遅筆で文章構成が下手ながらもちょくちょく書いて逝くつもりですので、

よろしくお願いします。


あ、後、コノ話の中に出てきた聞きなれない単語については、後日、設定資料とともに送付するつもりなのです。

管理人のコメント

新たな刺客、ナイトメアさんの登場です。本作品は久々の「りばーしぶるハート」関連作品だそうで、管理人的には非常に続きが楽しみです。
さて、ヒロインの瑠輝ですが、これがなかなか只者ではない様子…


>僕は死にました………………

大丈夫。この手の話はそこがスタート地点です(鬼)。


>ピエロのような仮面を被った魔女のような服装(黒いドレスに黒いマント)と帽子(大きなツバの三角帽)の女の人がいました

あ、怪しい…


>義体『マリオネット』と『DGセル』の副作用で

これまた怪しげな技術が使われているようですが…『DGセル』…
デビルガンダム細胞っ!?Σ( ̄◇ ̄;;)


>「そ、それでその……うぅぅ……(カチャ(仮面を装着))ソウイワケデアルカラシテ、コレカラびしびし鍛エサセテモラウゾ

この謎の魔女(?)、仮面を着けてる時とそうでない時のギャップが萌えです(笑)。


>その日から日常生活と厳しい訓練の毎日が始まりました

なんだか、世に災いをもたらす力を鍛えているようにしか見えないんですが(笑)。


ともあれ、新ヒロイン瑠輝の物語は始まったばかり。彼女の今後に注目です。


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