オジロワシ血風録

第四章  拉致



6.兵備転換



 行動隊の編制替えに関する質疑は、七月二七日で終わった。
 いや、終わったと言うより、終わらせたという方が正しいかもしれない。無論、終わらせたのは、行動隊総隊長の礼である。
 二回目の質疑応答があった二七日には、休憩を挟んで実に一五時間以上もかけて集中審議が行われ、礼の提出した行動隊の編制替えについての提案は全会一致で可決された。これで行動隊は六個番隊体制となり、新隊長となる三人の地位も確定する。決議されるまでは、彼らは『番隊隊長予定者』であって、指揮系統のラインからは外れた存在である。当然、指揮権を発動できない。礼が集中審議に踏み切ったのは、一日も早く六個番隊体制を確立したかったからである。今の状況では、戦力を少しでも多くキープしておく必要があった。
「今回の体制は、八月一日から有効となる。小隊長についてだけど、このように決めたわ」
 そう言って礼が配ったリストには、以下のように名前が列挙してあった。カッコ内は兵科である。

  1番隊 隊長:『番長』猿渡徹
   『ガード』木村泰徳(歩兵)
   『キャッチャー』黒田隆博(歩兵)
   『アーチャー』牧野智(歩兵)
   『ガラス』須永淳平(白兵)
   『ライス』稲垣勉(歩兵)

  2番隊 隊長:『博士』山田健
   『レジスタ』鈴木大輝(白兵)
   『キングダム』久保田要一(歩兵)
   『ダイナマイト』赤塚博英(歩兵)
   『ビアンコ』中嶋温(歩兵)
   『タワー』倉持貴治(歩兵)

  3番隊 隊長:『与作』大川秀明
   『お嬢』酒井由香(白兵)
   『シェイカー』澤倉元泰(歩兵)
   『ホールド』藤森克治(歩兵)
   『スティック』十枝雅昭(歩兵)
   『クルーザー』武内美里(白兵)

  4番隊 隊長:『虎徹』柳生晴信
   『行者』加納勇(白兵)
   『プリンセス』沖田悠美(白兵)
   『ゴールド』大石良徳(歩兵)
   『デューク』小山内英樹(歩兵)

  5番隊 隊長:『ビール』佐伯秀平
   『ビーフィーター』新田剛(白兵)
   『アタッカンテ』藤原光寿(歩兵)
   『ニダー』豊田常彦(歩兵)
   『足軽』近藤宗太郎(歩兵)

  6番隊 隊長:『将軍』石崎哲平
   『レーザー』須田信二(歩兵)
   『マイク』甲本克也(歩兵)
   『カーボン』黒木康久(白兵)
   『バリカン』前川淳平(歩兵)
   『グレナディア』玉城剛史(歩兵)

「番号の振り方は、それぞれに任せるわ」
 誰の小隊を第一小隊にするかは任せる。礼は遠回しにこう言っていた。
 行動隊において、第一小隊というのはただの小隊ではない。『先任小隊』とも呼ばれ、その隊の核になる存在なのだ。もっとも、小隊長が番隊の最先任小隊長――番隊の小隊長の中で最も序列の高い人間――でなくてもかまわないとされている。ちなみに、礼が1番隊隊長だったときの第一小隊長は、4番隊に配属されることになった『ゴールド』大石良徳である。
「……ところで、なんで俺たちだけ四個小隊なんだ?」
 4番隊隊長の柳生が首をひねる。
 表を見ればわかるとおり、4番隊と5番隊のみが四個小隊となっており、ほかは五個番隊編制となっている。
「番長や博士や与作はわかる。実績があるからな。でも、将軍も五個小隊なのに、俺とビールが四個小隊ってのはどうしてなんだ?」
「それについては、ぜひとも納得のいく説明を聞きたいもんだな」
 過小評価されていると思った柳生と佐伯に詰め寄られた礼だったが、彼女は表情も変えずに言った。
「特に意味はないわよ。くじで決めていったら、たまたまこうなったんだもの」
「くじ……だと?」
 柳生が毒気を抜かれたような声で呟く。あまりにも予想外の答えだったのだろう。佐伯も意外な答えに絶句する。
「せめて各隊長の力量を考慮して、とか言ってくれたら、納得できたのにさ」
「それで本当に納得した?」
 佐伯の言葉を聞いた礼が、いたずらっぽく笑いながら問う。
「……いや、しないな。姐御にその気がないとしても、軽く見られてるって思っちまう。凹むだろうな、たぶん」
「……そうだな」
 柳生の渋い顔に、佐伯も同調する。
「だからよ。編制替え後の行動隊の総戦力は、どうがんばっても二八個小隊が限界なんだもの。これ以上小隊を減らすと小回りがきかなくなるし、かといって増やすと一個小隊あたりの戦力が小さくなりすぎて、とても使い物にならなくなるわ」
 礼は大きな溜息を吐いた。
「この戦力で六個番隊を編制しようと思ったら、四個小隊のところが二つ出てくるのは理解できるよね? どこが四個小隊になっても、結局しこりが残っちゃうんだもの。いっそくじで決めた方が、後腐れはないでしょ」
「……って、姐御。もしかしたら、俺たちも四個小隊になるかもしれなかったってわけか?」
 猿渡がたずねる。
「ええ。機会は平等にしないと」
 礼の言葉に、納得したような、そうでないような、何とも言えない表情になる六人。
 一方、石川以外の探索隊の四人は面白そうにその様子を見ていた。『他人の不幸は蜜の味』というわけでもないが、人が困っている様を見物するというのは、端で見ている分には非常に面白い。そう思っているのがありありとわかる。
「ただし、四個小隊だからといって、楽ができると思わないで。ほかの隊と同じように、任務についてもらうんだから」
「少しは手加減してくれよ」
 柳生が苦笑する。それにつられて、各隊長から笑いが起こる。
「それにしても、結構白兵が削られてるな」
 佐伯が不満そうに言う。
 編制替えの前、行動隊には二五〇人ほどの隊員がいた。そのうち、白兵科の隊員は七個小隊一三九人。それが編制替えによって八個小隊になったものの、数は八七人に減っている。減らされた隊員はすべて歩兵科に転科させられた。
 佐伯の兵科は白兵である。そして、歩兵科に転科された人間の中には、佐伯が手塩にかけて育てた隊員もいる。そんな彼にとって、白兵科の減勢は耐えられないことなのだろう。
「白兵だけじゃない。弓兵なんて全滅だぜ」
 山田が言う。彼が指揮官だった旧3番隊は、行動隊で唯一弓兵小隊を指揮下に収めていた部隊である。だが、今回の編成替えで、弓兵科の隊員はすべて歩兵に転科となった。山田自身も弓道部に所属する生え抜きの弓兵隊員だが、今回の編成替えに伴い歩兵科に転科している。
「まぁ、でも、弓兵がなくなったのは仕方がないな。あれは威力がありすぎるうえに、一人前になるまで時間がかかりすぎる。まともに矢を射れるまでに半年かかるなんて、とてもじゃないが促成には向かない」
「そうそう。それに、白兵戦の訓練には時間がかかるけど、歩兵の訓練は比較的短期間でできるからな。頭数を短期間でそろえるとしたら、歩兵中心になるのは仕方がない」
 大川がなだめるように言う。彼の兵科も白兵だが、佐伯ほど現状を嘆いているわけではないようだ。
(理由はそれだけじゃないんだけどな)
 隊長たちの会話を聞き、礼は内心で思った。
 彼女が弓兵科の全員や白兵科の隊員の何割かをコンバートしてまで歩兵の割合を増やすように指示したのは、山田や大川の言ったこと以外にも理由がある。歩兵の数を増やすことによって、戦術の自由度が広がるからだ。歩兵は小銃による射撃と、銃剣による白兵戦の両方をこなせる兵科である。電動ガンより殺傷能力が高いため使いどころのほとんど無い弓兵隊や、白兵戦しかできない白兵隊を主力にするより、はるかに応用が利く。
(もっとも、しっかりと訓練しないと使い道がなくなるけど。まぁ、こればっかりは、私にはどうすることもできないけどね)
 どれだけ人数を集めても、どれだけ形を整えても、訓練で基本動作を体に叩き込まない限り、戦力としてカウントできない。特に編制替えの直後である。分隊間、小隊間の連携に関して、一から訓練をやり直す必要がある。その訓練計画を作るのは彼女ではなく、各隊長だ。つまり、部下の力を生かすも殺すも直属の隊長次第、ということだ。
 そして、行動隊総隊長という、より高い次元での戦力運用をしなければならない立場にある彼女は、各隊長を信じ、彼らが思う存分腕を振るえる舞台を作り出すのが役目である。隊内の細かいことにいちいち口を挟むわけにもいかない。
(だったら、今私がやるべきことは一つだけね)
 礼は猿渡たちの方へと向き直った。
「じゃあ、これから先は行動隊総隊長として話すわね。
 この編制替えで、簡単なものではあるけど諸兵科連合の概念を導入した。でも、まだ隊長は自隊の能力を把握できていないはず。それに、隊員もこの編制に慣れていないと思う。これでは、いざというときに実力を充分に発揮できない。
 そこで、別命あるまで、〈レッド・ロブスター〉の練習所を使用して訓練を行うように。突撃部隊と支援部隊の連携を円滑にするための訓練を重点的に行ってもらいたい。基礎の反復ということで退屈に思う隊員もいるかもしれないけれど、その時にはこう言ってやりなさい。『基本動作もできない人間が実戦に飛び込むなんて、たちの悪い冗談としか思えない』。そう私が言っていたって」
 礼は今年の春に1番隊隊長に就任して以来、自分の番隊には猛訓練を施してきた。『行動隊唯一の歩兵部隊を有効に活用するには、徹底した訓練が必要だ』という思いが、彼女を訓練の鬼にさせたのだ。その結果、1番隊全員が二級射手以上になり、一級射手を一九人揃えるという精鋭部隊に仕上がった。
 ちなみに、礼自身は入隊試験の拳銃部門においていきなり特級射手の資格を取り、半年後には小銃部門でも特級を取得、両方とも現在まで維持している。番隊隊長以上には、『特定個人用コールサイン』というものが与えられる。礼の個人用コールサインは“Splendid Shooter”。このコールサインは、決して伊達ではない。
「訓練がある程度進んだら、訓練査閲をやって、実戦投入可能かどうか判断するわ。そこで改善の余地ありと私が判断した場合、実戦には投入しない。これは、番長、あなたの1番隊も例外じゃないわよ」
 礼は猿渡を見ながら言った。
 確かに1番隊は精鋭として名高かったが、編制替えによって隊員はすべての隊に分散された。つまり、質が均一化されたのだ。勿論、完全に均一化されたわけではないが、すべての隊の練度はほぼ同一線上にあると言っていい。どれだけ短期間で練度を上げられるかは、隊長の腕次第ということでもある。
「ああ、いいぜ。まぁ、一番早く検閲をパスするのは、俺たちだろうからな」
 猿渡が不敵な笑みを浮かべる。
「どこからその自信がわいてくるんだか」
 隣にいた山田が、自信満々の猿渡を見て苦笑する。
「当たり前だろ? 俺たちは『1番隊』だぜ?」
 猿渡は不敵に笑う。
「まぁ、名前がやる気を出させることはあるしね」
 礼が苦笑する。
「ところで姐御、番隊対抗の演習やっていいか? 実戦に近い演習をやることで、かなりの効果を期待できると思うが」
「悪いけど、却下するわ。番隊対抗演習をやる前に、まずは小隊同士の連携についての訓練をするべきじゃないかしら? 基本的な連携がとれないと、せっかくの編制が無駄になるわよ」
 猿渡の提案を、礼は即座に却下した。番隊対抗演習というのは、言ってみれば訓練の集大成であり、基本的な部分が身についていないと効果がないばかりか、欠点ばかりが浮かび上がって士気の低下を招きかねない。
「各番隊隊長は部下隊員を掌握して、一日も早く番隊単位での戦闘が可能となるように訓練を施すこと。訓練項目には特に指示はしないけど、さっきも言ったとおり、小隊同士の連携に重点を置くように」
「一応質問。屋内戦闘と屋外戦闘、どっちに重点を置けばいい?」
 大川の疑問に、
「屋内戦闘――と言いたいところだけど、屋外に重点を置いて。比率としては、室内一に対して屋外三くらいでお願いしたいわね」
 礼はこう答えた。
「屋外……?」
 大川は意表をつかれた表情になった。他の隊長も意外そうな顔になる。
 今まで、行動隊は屋内戦闘を中心に訓練されてきた。屋内に相手を追い込んで拘束するというやり方を多用していたからだ。屋内というのは袋小路の集まりであり、対象を逃がす可能性が小さくなるからだ。もちろん、建物の構造を把握しておかなければならないが、それでも屋外で追跡戦をやるよりはよほど楽である。
 しかし礼が求めているのは、野戦軍としての行動隊である。敵より優位に立つための運動戦、敵を制圧するための射撃戦、敵を撃滅するための白兵戦、戦果を拡大するための追撃戦。このすべての要素を含んだのが屋外戦である。
 もちろんこのほかにも、野戦情報を得る手段についても訓練する必要がある。特に威力偵察と将校斥候については、今まで全く実施してこなかった分野であるだけに、しっかりと基礎から習得させていく必要がある。
「これから先の行動隊は、屋内だけでなく、屋外でも戦える組織にならないといけない。S研の人間がいつも屋内にいるとは限らないし、S研の戦闘部隊と正面から殴り合わないとならなくなるかもしれないしね」
 礼の言葉に、困惑したような顔になる隊長たち。彼女の言いたいことはわかるが、今までとは勝手の違うことをしなければならないと知り、とまどっているのだ。
「……マリーン、『歩兵操典』貸してくれないか? 一度おさらいしておきたい」
「ああ、わかった」
 猿渡の言葉に、教育隊隊長の澤登が頷く。
 〈オジロワシ〉教育隊では、旧日本陸軍が編纂した『歩兵操典』を復刻、口語訳しており、それに基づいて歩兵科隊員の訓練を行っている。もっとも、これを使うのは教育隊での基礎訓練時や小隊長講習などといった時のみで、部隊配属になってからは先輩隊員から実地で手取り足取り、時には怒鳴られ、罵倒され、殴られながら、実戦的な訓練に明け暮れるのが普通だった。
「ただ、訓練に入る前に、ちょっとした講習をやっておいた方がいいかもな。この表紙を見るのもずいぶんと久しぶりだって奴も多いだろうし」
「それはいいけど、誰がやるんだよ。『歩兵操典』の講義なんて、姐御しかできないだろ? 言っちゃ悪いが、マリーン、お前さんの講義だと不安だ」
「そんなにはっきり言うな!」
 佐伯の呆れ声に、澤登は声を荒げて抗議した。
「まぁ、確かに俺には無理だけどさ……。でも、姐御以外でもう一人できる奴がいるぜ。……教育隊員じゃないけど」
「誰だ」
「博士だよ」
 澤登の言葉に、山田以外の五人が意外そうな顔になる。いや、澤登と礼、そして当の山田以外の隊員が、信じられないといったような顔になり、山田を注視した。
「まぁ、字面を追っていくくらいならな。何とかできるだろ」
 山田はこともなげに言った。
「謙遜しなくていいわよ。テキストの理解度と、実戦経験に裏打ちされた体験談を組み合わせられる人は、行動隊の中でも私とあなたしかいないわ」
 礼の言葉に、澤登が同感というように頷いた。
「ま、いいんじゃね? できる人間にやってもらうのが一番なんだからさ」
 猿渡の言葉に、残りの四人がとまどいながらも頷く。
「番長はできないのか?」
「あ〜、無理無理。俺、ああいうの見ると、眠くなってくるんだよ。教育隊で習ったような記憶はかすかにあるけど、ろくに覚えちゃいないし」
 大川の問いに、猿渡は顔の前で手を振ってみせた。
「1番隊隊長ともあろう人間が、それでいいのかねぇ」
 山田が大げさに溜息を吐く。
「いいじゃねぇか。勝てばいいんだよ、勝てば」
 猿渡はむくれたような声を上げる。
「いい機会ね。みっちりしごいてあげるから、覚悟しなさいよ。居眠りなんてしたら……そうね、歩兵隊の完全武装で、外周を五周してもらおうかしら。あ、もちろん、番長以外でもそうだから、覚悟しておいてね」
 礼の笑い混じりの声に、山田以外の五人の顔色が変わる。
 歩兵隊の完全武装とは、ライフルに拳銃、タクティカルベストに防弾チョッキ、ヘルメットにコンバットブーツというのが基本だ。そのほかの装備品として、ライフルの予備弾倉七つ、拳銃の予備弾倉四つ、七五〇ミリリットル入り水筒三つ(当然、水はいっぱいに入っている)、背嚢には救急キットや二日分の食料、替えの野戦服や下着等が入っている。装備品の総重量は一五キロを軽く超えるだろう。そんな格好で一周五キロの大学外周を走るのだ。下手な体罰よりよほどこたえる。
「あ、あの、今更だけど、教官役に立候補……」
 したいな、と猿渡が言い終わらないうちに、
「却下」
 礼は冷たく応じた。
「さっき、操典の内容もろくに覚えてないって言ってたわよね。そんな人に教官役なんて任せられるわけないでしょ」
「……あんなこと言うんじゃなかった」
 頭を抱える猿渡だったが、後の祭りである。
「姐御、別班も行動隊と同じようにカリキュラム組んだ方がいいか?」
 別班第二小隊長の度会がたずねた。
「いいえ、別班はこれまで通りのカリキュラムでいいわ。あなたたちには、あなたたちにしかできないことをやってもらうつもりだから」
「了解」
 度会が頷いた。
 別班はこれまで、行動隊と協同した作戦を行ったことはない。彼らは礼の認識では特殊部隊のようなものであり、そのために必要だと礼や石川が判断した訓練しか受けていない。
「とにかく、今は一分でも多く訓練に時間を割いてほしい。学園内の情勢は未だに混沌としている。こんな情勢では、いつ何が起こってもおかしくない。我々の体制を一日も早く整えることが必要なのよ」
 ここで礼は言葉を切って、コップの水を一口飲んだ。
「これからは、行動隊の練度が死命を決することになるわ。部下隊員をしっかり掌握して、いつでも、誰が相手でも、全力を発揮できるようにしておいて。探索隊の協力もやらないとならないけど、我々の本分は戦闘よ。それを忘れないように」
「了解!」
 六人の番隊隊長から声があがった。
「では、これで会議を終わる」
 石川がそう締めくくり、夏期休業に入ってはじめての隊長級会議は終わった。


管理人のコメント
 拉致事件捜査の一方で進むオジロワシの改革。今回はそっち側の話です。

>以下のように名前が列挙してあった。カッコ内は兵科である。

 過去の話にも登場してきたキャラが何人か名前が挙がっていますね。出世してるなぁ。
 逆に、今後ここに挙げられたキャラの新登場もありうるのでしょうか。
 
 
>「特に意味はないわよ。くじで決めていったら、たまたまこうなったんだもの」

 一見いい加減な話しに見えますが、公正性を保証する際には良くくじ引きと言う選考法が出てきます。中世ヴェネツィア共和国の元老院議員選挙の徹底振りなど見ると面白いです。
 
 
>弓兵がなくなったのは仕方がないな。あれは威力がありすぎるうえに、一人前になるまで時間がかかりすぎる。

 無音で威力の大きな弓は、今でも特殊部隊などでは良く使われる武器だそうですが……オジロワシでは強力な電動ガンが使われていますから、アドバンテージが失われるのも仕方のないところでしょう。
 
 
>「屋内戦闘――と言いたいところだけど、屋外に重点を置いて。比率としては、室内一に対して屋外三くらいでお願いしたいわね」

 野外での行動を求める理由はわからないでもないですが、大学と言うフィールドでは屋内戦のほうが重視される気もします。
 
 
>〈オジロワシ〉教育隊では、旧日本陸軍が編纂した『歩兵操典』を復刻、口語訳しており、それに基づいて歩兵科隊員の訓練を行っている。

 なかなか意外な資料を使っていますね。これで「歩兵戦闘」(ロンメルの著書)とかもあったら面白いのですが。
 
 
>「あ〜、無理無理。俺、ああいうの見ると、眠くなってくるんだよ。教育隊で習ったような記憶はかすかにあるけど、ろくに覚えちゃいないし」

 姉御、こいつが隊長で大丈夫なのですか(笑)。 まぁ、戦度胸とか隊長の素質はそれだけではないので、猿渡もできる人間なのは間違いないのですが。
 
 
 一段落ついた組織改革。これからの実戦で更に改革が進む場合もあるんでしょうが、その前に拉致事件は解決されるんでしょうか?


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