「……動きに精彩がありませんね。貴方の実力はその程度なのですか?」

「まだ……いけるのっ!」

 ブースター全開で、上空にて待ち構えているマイティに突っ込んでいくねここ。だけどそんな直線過ぎる動きじゃ……

「期待外れです」

 マイティはほんの少し軌道を横にずらすと、今まで自分の居た位置にレーザーライフルを差し出す。
 ……それは突進してくるねここの頭が通過するであろう位置。

「え!?」

 直後、グシャッ!!!と鈍い音が聞こえてきそうな状況が、フィールドに出現する。


ねここの飼い方、そのじゅうさん(後編)



「うー!マイティちゃんなのっ!!!」
「きゃ!?いったぁ……あ、ちょっと〜」
「やっと会えたの〜♪ ねここの憧れだったんだからっ」
 しっぽフリフリしながらマイティちゃんに抱きつく……いや限りなく押し倒してるような状況を演出している我等がねここ。
……えぇと、状況を説明しましょうか。
 店長さんを介して、マイティちゃんとそのマスターさんを紹介して貰ったのがつい先程。
 それでバトル前に軽い挨拶をお互い交わしたのだけれど、ねここはマイティちゃんの顔を見た途端急激に嬉しそうになって、先程ついにダイブ…と。
「ありゃ、知り合いだったのかぃ? だったら俺の仲介いらなかったんじゃ」
「いえ、私の記憶には……」
 と、ねここの方を見ながら曖昧に返答を返している私。
 ねここが憧れ……憧れ、記憶のどっかにひっかかるような……
「ねここもマイティちゃんみたいに、とっても速く飛べるようになったんだからっ♪」
「わかりましたから、一回離れてください〜。あぁ、ソコだめぇっ」
……いい加減にさせた方がいいわね。
「にゃー!?」
 ねこのように首の後ろを摘んで、ひょいっとマイティちゃんから引き剥がす。
……あぁ、早くってあの。
「ねここ、マイティちゃんってもしかして、私たちが始めて見たバトルの時の娘?」
「うん、そうなのっ☆」
 なるほど、あれなら記憶にある。
 ただ私の場合、名前までは覚えてなかったのだけれど……ねここはこう言う所はしっかり記憶してるのよね。
「コホン……とにかく、私でよければお相手します。よろしくね、ねここちゃん」
 ペースを取り戻したか、にこやかに微笑みつつその手を差し出してくるマイティちゃん。
 私もねここを置いてあげて、二人は握手を……
「よろしくなのっ☆」
「ちょ、ちょっとまたぁ!?」
 いい加減にしなさい(ぺちん)

 それと……雪乃ちゃんが物凄い眼で見ていたのは気づかなかったことにしよう……うん、そうしよう。


『それじゃ、二人とも準備はOK?』
「いつでもいけるのっ♪」
「どうぞ、開始してください」
 バトルフィールドに降り立つ二人……いやその表現は適切じゃないかな。
 今回任意で選んだバトルフィールドは、所々に小島が存在する海域。
 ねここの練習……特訓の一環として、私たちが遭えて選んだフィールドだった。
 苦手な状況を如何に対処するか、それが今のねここの課題なのだから。
 そのため試合開始の合図を待つ二人は、海面スレスレに浮遊待機している。
 ねここはLC3レーザーライフルとウィングを両翼に増設した、改良型シューティングスターを装備。
 シューティングスターは地上での高速戦用にある程度特化させてあるとは言え、
 基本的にはアーンヴァル装備の塊なのでこのようなホバリングも可能になっている。
 もっとも空中では地面を利用した3次元的機動は行えないし、
 シューティングスターそのものが直進性に特化したユニットの為、地上程の運動性は期待できない。
 だからこそ、地上以上に良い経験が得られると思って選んだフィールドなのだけれど。
 一方のマイティちゃんは、本体にはヴァッフェバニー用の装備を身に纏い、背中にウィングユニットを背負っている。
 そして特徴的なのがウィングユニット。
 従来のウィング+ブースターだけではなく、本来脚部用のランディングギアやヴァッフェバニー用のスラスターも装備。
 推力の向上を図っているみたい。
 ただその分シューティングスターと同じく、柔軟な運動性には欠けていそう。
 更に肩翼にLC3レーザーライフルを装備している。巡航時の火力にするつもりね、きっと。
 どちらも直進性と高推力に特化した高速飛行系装備と言える。見た目に差はあっても基本的に似たコンセプトと言って差し支えなさそう。
……もっとも『似ている』だけで、大元のコンセプトは違うだろうけれど。

 お互いの装備を見る限り、戦闘は高速域でのドッグファイトになるかしら……それとも。


『試合・開始』

 ジャッジAIの無機質な声がバトルの始まりを告げる。
 同時に加速する二人。
 スタート地点周辺から一瞬で二人の姿が幻の様に掻き消える。後に残るは、一瞬遅れてやってくる暴風のみ。
「まずはスピード勝負ですか。……負けませんけれどっ」
「ねここの方が、早いのっ!」
 双方共にブースターを最大まで吹かし、時にお互いがチリチリと音を立てて接触するほどの接近状態を保ったまま上昇加速していく。
 この状態で下手にバランスを崩せば失速、あるいは墜落の危険が大きい。
 だけども二人はソレを全く恐れず、更に速度を上げる。
 単に推力だけならばシューティングスターの方が倍近いのだろうけど、大出力に耐え得るために設置した補強部品も多く、
 レーザーライフルも2丁設置していることもあり推力比ではマイティちゃんと比して、
 多く見積もっても2〜3割程度の増加に留まっていると見るべきだと思う。
 ただ彼女の場合はレーザーライフルを片方のみに装着しているので……
「きゃっ!?」
 ねここが一瞬翼端で突付くように急速接近を掛ける。片方のみと言うバランスの悪さは高速機動時には弱点となり得る。
 だけど機体が軽い分、直ぐに体制を立て直すマイティちゃん。
「やりましたね。今度はこちらからですっ!」
「うに゛ゃぁ!?」
 逆に機体をねここに接触させようとする。しかもレーザーライフル装備の不安定さを逆手に取り、
 ねここの周囲に取り付くようにスパイラル飛行を行うマイティ。
 だけどシューティングスターの安定性はかなり高くセッティングしたつもりだ。少々の事でどうにかなる事はないはず、でもこれは……
「やはり……いまの貴方は肩に力が入りすぎていますね。しかも自らの力に振り回されるだけ」
『ねここ落ち着いてっ! 急加速すれば平気……』
「遅い!」
 そう、彼女が発したとおり既に遅かった。
 マイティの無茶苦茶な飛行によって生まれた乱気流がねここを強烈に包み込む! 
 それはねここ自身の気流の流れをも狂わせ、大出力のシューティングスターと言えど圧倒的な風の暴力の前にコントロールを失い、
 やがて海へと落下してゆくねここ。
「このこのっ! 落ちるなぁーっ!」
 推力を上げてなんとか安定を保とうとするねここ。でもそれじゃダメ。
『全推力系カット! そのあと体勢を水平に戻して。ゆっくりでいいから、ね』
「……うん、わかったの」
 努めて優しく言ったおかげか、ねここは少し冷静になってきたようで。
 やがてゆっくりとグライダーのように滑空体勢に入る。
『その先に小島があるから、一旦其処に着陸して態勢を整えましょう』
「はぃ…なの」
 経験の差を見せ付けられて少しまたナーバスになってるみたい、かな……普段なら逆に闘志を漲らせる所なのだけれど。
 それにしてもマイティちゃんの技量は凄い。
 高速機動装備であんな複雑な機動が行える神姫は、ファーストにだってそうザラにはいないだろう。
 乱気流を巻き起こすにしても、普通だったら自分も巻き込まれて一緒に落下している所だ。
 それだけ自身の身体能力と装備の特性をフルに引き出し、生かしきっているのだろう……


『目だった損傷はないみたい……ね』
「うん、こっちでも壊れてるトコはないっぽいの」
 陸地に足を着いた為か、今は完全に落ち着きを取り戻してくれたみたい。
『ねここ……私はねここが望まないような事はしないから、貴方が思うままにやっていいんだからね。でも今回は、一言だけ言わせてね』
「うにゃ?」
『今のねここ、顔が笑ってないよ』
「……そっか、な?」
 途端ねここはキョトンとした表情になる。やっぱり自覚症状ないわよねー……
『そ。で、私は笑ってるねここの方が好きかな。それだけ』
「………」
 やがて少し節目がちになる。その表情は髪とヘッドギアに隠れて私の視点からはわからなくなって。

「お話は終わったみたいですね。それでは再開としましょう」

 その声にはっとしてねここが見上げると、そこにはマイティちゃんが。
「しかし……動きに精彩がありませんね。貴方の実力はその程度なのですか?」
 ほんの少し残念そうな表情を浮かべるマイティ、だけどそれも一瞬のことで。
 その挑発に誘発されたのか、キッと相手を真っ直ぐに見据えるねここ。
「まだ……いけるのっ!」
 そしてブースター全開! 上空にて待ち構えているマイティに突っ込んでいく。だけどそんな直線過ぎる動きじゃ……
「期待外れです」
 マイティはほんの少し軌道を横にずらすと、今まで自分の居た位置にレーザーライフルを差し出す。
 ……それは突進してくるねここの頭が通過するであろう位置。

「え!?」

 直後、グシャッ!!!と鈍い音が聞こえてきそうな状況が、フィールドに出現する。

……はずだった。
「ふっふっふ〜♪」
「そんな、今確かに手ごたえが!?」
 今マイティちゃんの前にいるのは、紛れもなくねここ。
「猫はね〜。頭さえ入ればどんなトコでも通れちゃうのだっ☆」
 そんな阿呆な……と私でさえ思うほどのセリフを言うねここ。本人は気の利いた冗談だと思っているのだろうけど……
「では、これはどうですっ」
 手にしたアルヴォPDW9を速射するマイティ。
「力に……逆らわないっ!」
 ねここは両翼下のブースターをガコンと90度下方向へ急回転、そのまま全ブースターで急加速!
 すると大型のシューティングスターが器用にくるりと空中で宙返り、そのまま全弾回避してしまった。
「無茶な……貴方が持ちませんよ」
 思わず攻撃の手を止めて呆れ返るマイティちゃん。私も同感だけど……ねここらしい。
「これがねここだもんっ! どんな攻撃でも、ビュンと避けちゃうのが……ねここなのっ♪」
 自然、何時もの笑顔のねここになっている。とりあえず、精神的には吹っ切れたみたいなのかな。
「そうですか。では私も……マスター」
『わかっている、サイドボード展開。装備変更』
 マイティちゃんの装備がポリゴン粒子の光に変換され、次の瞬間には別の装備に組み替えられてゆく。
 やがて現れたのは『白き翼』を装備し、天使型の名に相応しい優雅で曲線美に溢れたフォルムになったマイティ。
 武装は忍者刀に、頭部に天使の輪の如く浮いている棘輪、それに腰にハンドガン。
 高速性を捨てて、完全に運動性能で勝負する気ね……
 直線機動用たるシューティングスターとは水と油。しかもこちらにとっては攻撃時に速度を落とす必要性があるので、相性的には悪い。
『そっちはサイドボードは使わないのかい?』
『残念だけど、シューティングスターで合計許容量ギリギリなのよね』
 それに、出し惜しみせず、常に120%で行きたいからね。
 でも今のねここなら平気な気がする、例え負けてもきっと何かを得ることが出来るはずだから。

 「いっくよー☆」 「いきますっ!」

 戦闘は一転して低空での完全なドッグファイトになった。但し一瞬のうちに攻防が激しく入れ替わるシロモノだ。
 片や超加速、片や変幻自在のダンスのような飛行。お互いに何度も攻撃を仕掛けるものの、致命傷どころかロクに傷さえ与えられない。
 特にねここの攻撃が全く当たらない。
 ワイヤークローでは相対速度が早すぎて使い物にならず、他にある射撃武装は大型かつ半固定のレーザーライフルのみ。
 これは可動軸が上下にしかないため、基本的に相手を正面に捕らえなければ発射できない。
 そして相手はシューティングスターとは桁違いの空中運動性を誇るマイティ。発射のチャンスが殆どないのだ。
 一方のマイティも殆ど当たらないのだが、それでもこちらは忍者刀が浅くだが数度ねここをとらえている。
 このまま推移すれば若干ねここが不利だった。
 このような戦闘では分身もあまり有効ではなく、射撃を狂わせるジャマーも格闘攻撃に対しては掛けていないよりはマシ程度の効果しか期待できない。
 装甲の殆どないブースター部分に攻撃を受け、そのまま撃墜されると言う事態もありえる。
 もっともツインレーザーライフルは非常に高出力なので、掠っただけでも相手の飛行能力を奪うには十分なのだが、ねここの射撃は下手なので……
「そこぉ!」
 旋回中一瞬だけ斜線軸があった(と思ってる)瞬間に発射するものの、その一撃は轟音を立て海に突き刺さる。
 着弾のショックとレーザーの膨大な熱量で辺りには大量の水飛沫と水蒸気が舞い上がり、お互いの視認を著しく困難にさせる。
『…そうか、ねここ海をっ!』
「うん、わかってるのっ♪」
 マイティのいる方向に向かいレーザーライフルを連射、いや乱射するねここ。
 たちまちのうマイティの周囲に多数の水柱が聳え立ち、周囲は深い霧に包まれる事になった。
『霧に紛れて一気にくるつもりだ。注意しろ』
「わかってます。接敵した瞬間が……勝負です」
 ジャマーが充満していてセンサーは役に立たないはず。これなら……

『ねここっ!』
「てやぁぁぁぁぁぁ!!!」

 流星の名に相応しい、危険極まる暴走特急と化したねここが突っ込む!

「マスター!」
『サイドボード展開!』
 マイティの周囲に複数の【ポラーシュテルン・FATEシールド】が出現。
 それを以って、ねここの必殺技であるねここフィンガーを受け止めようと……

 ガギャアアアアアアァァァ!!!

 強烈な金属音が海面に響き渡る。人間が直に聞いたら眩暈を起こしそうな程だ。
「…え!?」
 マイティに驚愕の表情が走る。彼女が受け止めたのは研爪ではなく、レーザーライフルの先端だったのだ。
「命中しなきゃ、絶対命中する位置まで近づけばいいんだよ、ねっ☆」
 不適にニヤリと笑うねここ。
「ふぁいやー!!!」
 そのまま最大出力でレーザーライフルを放つ!
 いくらトップクラスの防御性能を持つFATEシールドでも、大出力レーザーライフルのゼロ距離射撃には耐えられない。
 一瞬のうちに融解し、かつては盾であったただの金属片に成り下がる。
 だけど、レーザーが撃ち抜いたその先にマイティの姿は既になく。
「負けません…っ!」
 素早く上に回りこんだマイティは忍者刀を構え、ねここの首を跳ね飛ばそうと一気に急降下。
「長い砲身にはこういう使い方もぉーっ!!!」
 ねここもブースターを駆使してG限界ギリギリのターン!
「何っ!? でもぉっ!」
 そして砲口より巨大なレーザーブレードが射出形成され、カウンターを狙う!
 それが雪乃ちゃんが仕入れてきた新型レーザーライフルの正体。
 アーンヴァル型の弱点である接近戦打撃力を補うため、ライフルの長砲身にレーザーブレード発振機能を追加した新型だ。
 もはや、薙ぎ払われるそれはブレードですらなく、暴力的なエネルギーの渦と言ってもよかった。

 そして二本の牙と、一振りの刃が、お互いの息の根を止めようと激しく交錯する。

「しま……った……」
 両翼をレーザーブレードで焼かれ、ランディングギアの出力だけでは飛翔能力を維持出来ず落下してゆくマイティちゃん。
「やった…の……って、にゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…!?」
 だけどねここも左翼ユニットが根元の接続部からゴッソリ切断され、機体の安定を保てなくなり、錐もみ状に海面に落下してゆく。
 やがてどちらも派手な水飛沫と共に着水、いや落着かな……をする。
「ふぁっ。バーチャルとは言え海は勘弁です……」
 先に水中より顔を出したのはマイティちゃん。
「ぷはっ!」
 やがてねここも水面より顔を見せ、陸地に……ってねここの様子が……あれってまさか……
「た、助けてぇぇぇぇ……ガバゴボガボ」
 手足をバタバタさせながらもがき苦しむねここ。もしかして鎧が重くて!?
『ねここ、鎧が重いのなら捨てちゃっていいから!早くっ』
「そう…ガバゴボ……およげな…ゴボッ」
『ねここー!?!?』
 ゴポッっと泡が見えて以来浮かんでこなくなったねここ。
 泳げなかったの……ね……
「私がっ!」
『マイティちゃん!?』
 言うが早いか一気に水中へと再びダイブしていくマイティちゃん。
……そして、暫しの後……
「ぷはぁ!……し、死ぬかと思った…の」
「良かった、大丈夫でしたね」
 二人とも無事に、水面に姿を現してくれたのでした。

……考えてみるとバーチャルだから心配はないのだけど、それでもあんな姿はみたくないよね……よかった。


 結局あのドタバタで勝負はお流れに。
 まぁ私としてはねここが吹っ切る切っ掛けになってくれただけで十分なのだけれど。
「お二人とも今日はありがとうございました。感謝してます」
「いや、こっちもいい経験をさせてもらったよ。な、マイティ?」
「はい。また今度バトルしましょう、ねここちゃん」
「うんっ☆」
 退店していく二人を見送る私たち。
「それじゃ、帰ってご飯にしましょうか〜。色々買い込んだしね」
「はぁい、なの♪」
「そうですね、姉さん」
 と、ふと思い出す。
「そう言えば雪乃ちゃん、シューティングスター改造のアドバイスくれた人って……誰?」
「えぇと、名前は仰いませんでしたが、20過ぎの男の方とストラーフタイプでしたね」
「それだけじゃ誰かわからないわね……言動とかに特徴なかった?」
「そうですね…………しいて言うなら、ですが」
「ふむ?」
「らぶらぶ……ですかね」
『……はぁ……?』
 そのアドバイスをくれた人たちの正体が判明するのは夏真っ盛りのとある日の事なのでした。いまはこれでおしまい。


管理人のコメント

 今回はねここにとって運命の再会の話です。気弱だった彼女がバトルに出て、ランクアップしてこれたのも、このきっかけがあったから……なのですが。
 

> 直後、グシャッ!!!と鈍い音が聞こえてきそうな状況が、フィールドに出現する。
>しっぽフリフリしながらマイティちゃんに抱きつく……いや限りなく押し倒してるような状況を演出している我等がねここ。

 一行目はアバン部分で、二行目は本文なのですが、何かうまく繋がっているように思えませんか?(笑)
 
 
>「ねここ、マイティちゃんってもしかして、私たちが始めて見たバトルの時の娘?」

 という事で、ねここがこの道に入ったきっかけとなった、記念すべき相手との再会です。向こうはもちろんそんなことは知らないでしょうが、これも運命というもの。
 
 
>双方共にブースターを最大まで吹かし、時にお互いがチリチリと音を立てて接触するほどの接近状態を保ったまま上昇加速していく。

 ノーマルでもねここに迫る加速。その実力は伊達ではありません。
 
 
>経験の差を見せ付けられて少しまたナーバスになってるみたい、かな……普段なら逆に闘志を漲らせる所なのだけれど。

 こればかりは意気込みだけではどうにもならない世界です。しかし、それだけではすべてが決しないのも勝負の世界。
 
 
>「猫はね〜。頭さえ入ればどんなトコでも通れちゃうのだっ☆」

 必殺の攻撃をこの一言で回避されたら、そりゃマイティや美砂でなくとも頭を抱えます(笑)。
 
 
>「力に……逆らわないっ!」

 何かに開眼したようです。美砂のアドバイスが利いたのでしょうか。愛だなぁ……
 
 
>マイティに驚愕の表情が走る。彼女が受け止めたのは研爪ではなく、レーザーライフルの先端だったのだ。
>「命中しなきゃ、絶対命中する位置まで近づけばいいんだよ、ねっ☆」

 この後の砲身での格闘戦といい、「0083」のシーマVSデンドロビウムを連想します。
 
 
>「そう…ガバゴボ……およげな…ゴボッ」

 ねここも猫キャラの常識? に漏れず泳げなかったようです。風呂とかは平気っぽいので大丈夫かと思ってましたが。
 
 
 ともあれ、一戦して何か吹っ切れた様子のねここ。今後の戦いが楽しみですが、ひとまず本編はここまで。次回から「劇場版」が始まる予定です。普段と雰囲気が違う「ねここ」をお楽しみに。

 

戻る