Scruple Days
あのヘタレ、伊藤ま(ry)に双子の妹がいた!?
「お兄ちゃん……逝って来い大霊界!!」
「お兄ちゃん……お前は今日を生きるな」
一見ツンデレ。その実デレ無し。
「お兄ちゃんどいて! そいつ殺せない!!」
「落ち着け! こんなのでも父親だぞ!?」
「どかないなら、お兄ちゃんもまとめて殺す」
「よし、今どくから待っていてくれ」
「ちょおま」
叔母風呂世界にあるまじき鉄壁の倫理感が容赦なく鬼畜父兄を蹂躙する、ハートフルボッコ・スクールライフコメディ。
Scruple(英)
(名詞) 良心のとがめ、道徳観
(俗語) 伊藤誠には無いもの
(動詞) 疑念をもつ、ためらう
(俗語) 伊藤誠はしない行動
(単位) スクループル; 薬衡の単位。約1.295グラム
(俗語) 伊藤誠の理性よりは多い
第一話「記憶の膿」(BGM by「記憶の海」)
伊藤真琴は伝説の鬼畜、沢越止の娘。せっかく入学した名門校を父親の引き起こした騒動のせいで退学せざるを得なくなり、榊野学園に転校する。
そこで自分と同じ読みの名前を持つ少年、伊藤誠と出会ったその時、真琴の脳裏にある惨劇の光景がフラッシュバックする。そして、彼女は自分が目の前の少年の生まれ変わった姿であり、誠と愛憎を共にした二人の少女―西園寺世界と桂言葉―が迎えた悲劇的な結末を繰り返させないために、この世界に誠の双子の妹として生まれてきた事を思い出した。
前世の記憶を取り戻した真琴は、兄を世界と結ばせようと考える。世界は誠に片思いしており、誠の言葉への片思いを諦めさせれば、二人がくっついて問題ないと思ったためである。
しかし、兄が携帯の待ち受けにしていた少女――片思いの相手は、言葉ではなく真琴本人だった。思わずキレて兄の顔面にドロップキックを食らわす真琴。こうして、彼女の思惑はいきなり齟齬を見せ始めるのだった。
第二話「海辺でシメる物語」(BGM by「海辺で始まる物語」)
通学路で刹那と一緒になった真琴。が、普段刹那と一緒に登校している世界の姿がない。聞くところによると病欠とかで、そういえば前世でも世界はおたふくかぜを患っていたな、と思い出す真琴。そこで、兄に世界をお見舞いに行くよう焚きつける。
が、面倒臭がった誠は理由をつけて逃亡。何故か真琴、言葉、刹那の三人で世界をお見舞いに行く事になってしまう。
そこで、真琴は世界が復調するまで、彼女のバイトを代わってくれと頼まれる。バイト先はファミレスの「ラディッシュ」で、そのえっちい制服に真琴は拒否を示すが、兄が良く来ると聞いて引き受けることに。
早速店に行くと、逃げた筈の誠が何故かバックヤードに侵入していた。とりあえず、ウソツキの制裁としてフルボッコにした後、事情を聞くと、店の店長で世界の母親である踊子と会おうとしていたらしい。もちろん真琴は兄を店からたたき出した。
数日後、おたふくが治った世界が復帰してきたので、真琴はバイトを辞めて帰ることに。するとまた兄がいて、チンピラ風の男に胸倉をつかまれていた。慌てて割ってはいると、男は新店長で刹那の父の瞬だった。しつこく踊子狙いだった誠を砂浜に生き埋めにし、家路に付く真琴だった。
第三話「Still I hate you 〜みつめるだけでイライラ〜」
(BGM by「Still I love you 〜みつめるよりは幸せ〜」)
夏休みに入り、真琴は刹那からラディッシュのサマーキャンプに誘われる。社員でもバイトでもないんだけどいいのかな? と思いつつ、止と誠が行くと聞いて、見張りのために参加を表明。予想通り下ネタを連発する止を簀巻きにして渓谷にNiceBoat.した真琴は、兄が余計な女の子とくっつかないように見張っていた。
何事もなく夜を迎えたが、レイパー(泰介)が肝試しをやろうなどと言い出す。しかもくじ引きの結果、真琴のペアはレイパーだったので、暗がりでフルボッコにした後、隠れて誠・言葉ペアの様子を見守ることに。
案の定、何かと理由をつけては言葉にモーションを掛け捲り、ついには実力行使に出ようとする兄に対し、真琴はブチ切れて乱入。結局男三人がズタボロになっただけで、キャンプは終わったのだった。
第四話「Kick me Crash you」(BGM by「Let me Love you」)
秋も深まり文化祭シーズン。真琴たちのクラスでは喫茶店をやることになっていた。この時期は誠が世界になびいたり(これは止める気がないが)、レイパーが言葉を襲ったり(これは絶対阻止)と忙しいイベントを控える真琴としては、あまりウェイトレス役に気乗りがしない。とりあえず厄介な男二人を監視しようと思った彼女は、兄とレイパーを自分と同じシフトに入れることにする。
ところが、シフト解放後に言葉がクラスに来てしまう。レイパーが言葉狙いではなく、真琴を狙っていたため、誠が言葉を連れ出して文化祭を見に行く。真琴は休憩部屋(校内レンタルーム)に引きずり込まれそうになるも、そこで止が待ち構えていたため、レイパーを凶器にして父と部屋ごと殲滅に成功。
脱出して誠と言葉を見つけた時は、二人はフォークダンス中で、世界が嫉妬の炎で二人を見ていた。彼女を放置している兄に真琴の稲妻流星キックが炸裂。吹っ飛ばされた誠はキャンプファイアーに突入し、絶賛炎上しつつ幕。
第五話「二人でクリスマス」(BGM by「二人のクリスマス」)
文化祭も終わり、街にクリスマスソングの流れる時期が来たが、真琴は新体操の代表選手に選ばれたため、クリスマス気分を味わう間もなく練習の日々を送っていた。が、自分のこれまでの努力の甲斐もなく、誠が言葉とも世界ともどっち付かずの態度であることにがっかりしていた。
そんな中、真琴は刹那から映画のペアチケットをもらう。日付はクリスマス・イブ。真琴はそれを兄に渡し、世界を誘うように言っておいた。
当日、真琴は練習を早めに切り上げて、誠と世界のデートをスネークすることにした。すると、そこには言葉が先客としていた。成り行きで言葉と一緒に二人を追う事になった真琴は、言葉に誠についてどう思うか聞かれて、罵倒の限りを尽くす。
何故かそれを聞いた言葉はにこやかになり、やっぱり自分は誠とは縁がなかったから諦める、と言って立ち去る。何が何だかわからないものの、とりあえず懸念の一つは消えたと安堵する真琴。
しかし、その直後にデートを終えて帰る途中の誠が言葉と遭遇。さっそく言葉を口説こうとする。真琴が乱入しようとするが、言葉は自分より身近に誠を想っている人がいるのだから、そんな事をしてはだめです、と諭して追い返した。
呆然とする伊藤兄妹。それ誰だ? と言う疑問が拭えぬまま、とりあえず兄に粛清の一撃を加える真琴であった。
第六話「あんたは……いらない」(BGM by「あなたが……いない」)
冬休みも終わり、いよいよ真琴の新体操競技大会が近づいてきた。
大会とは別に、真琴には気がかりな事があった。せっかく言葉が身を引いたのに、誠と世界の仲が必ずしも進展していないらしい、と言う事である。どうも世界はまだ誠が他の女の子を好きなのではないか、と疑っているらしい。それが誰かまでは不明だったが……
大会当日、二人はどうなっただろうと思いつつ演技に入ると、何故か誠が応援に来ていた。思わず演技を失敗しかける真琴。動揺のおかげで前半は少し苦しいペースになったが、それでも何とかノーミスで演技を終え、三位に入賞した。
大会後、止から自分の胸や股間を写した盗撮カメラを分捕って破壊しつつ、真琴は兄に真意を問い質す。どうして好きな女の子を放っておいて、私のところに来たりするのか、と。次の瞬間、誠は思いがけない行為に出る。いきなり妹を抱きしめたかと思うと、こう言ったのだ。俺が本当に好きなのはお前だ!
問答無用で真琴はノーザンライトスープレックスで兄を投げ、脳天から地面に叩き付けた。大流血の惨劇が繰り広げられ……幕。
エピローグ「悲しみの向こうには人なんて誰もいないじゃないですか」
(BGM by「悲しみの向こうへ」)
結局、真琴が兄を立ち直らせようと世話を焼いた結果は、誠に止から受け継いだ近親(ふもっふ)好きの属性を目覚めさせただけだった。憂鬱な表情で登校する真琴に、刹那が慰めるように声をかけるが、真琴は力なく笑って答えたのだった。
「所詮、あたしはあの父親の娘……あたしが目指したところには真っ当な人なんていないのよ。鬼畜よ鬼畜。鬼畜しかいないんだわ」
そう言いながら、今日も明日も明後日も親父と兄とレイパーを張り倒す真琴。言葉と世界は救ったけど、真琴の苦悩と贖罪は永遠に続くらしい。どっとはらい。
・ヒロイン
伊藤真琴
身長:169cm
3-SIZE:85(D)/57/86
黒いツインテールの破壊天使。伊藤誠の双子の妹にして、前世はアニメ版の誠。
近親(ふもっふ)好きの鬼畜父と暮らしていたため、大の男嫌いであり堅物であり、叔母風呂世界の住人にあるまじき鉄壁のモラルを持つ。
性格もさることながら、異常に感じやすい体質のため、えっちぃことが大嫌い。口癖が「えっちなのはいけないとおもいます!」かどうかは定かではない。
しかし、新体操選手であり、美少女であり、このスタイルでレオタードであり、まことに遺憾ながら彼女の存在自体がえっちぃ。誰が上手い事言えと(ry)
・女性陣
西園寺世界
クラスの人気者で明るい美少女、と言うのは表向きの姿であり、その実腹黒い策謀家にして寝取りマニア。世界を彼女にしたいと言う男は多いようだが、待て落ち着け慌てるな。それは孔明の罠だ。
桂言葉
違うクラスの美少女。高校生離れしたスタイルの持ち主。誠に片思いしている。この話ではヤンデレではないので危険度は低いです。と言うか原作の扱いがテラカワイソスだろ常考。
清浦刹那
叔母風呂世界の良心。でも気が付くと美味しい立ち位置を全てさらっていくあたり、実はなかなか侮れない。真琴の親友であり、「まこぴー」「せっちゃん」と呼び合う仲。親戚にガンダムマイスターがいる。
・男性陣
伊藤誠
鬼畜の血を引く男で真琴の兄。理性が無く、言い寄られると即座にセックスマシーンモードが発動するオートマトンであり、人間かどうかも疑わしいとは妹の弁。元本人だからこその容赦ない評価か。一応家族思いだったり、仕事はまじめにするなど良い所はあるのだが、性癖が全てをぶち壊しにしている。
沢越止
真琴・誠兄妹の父親。実業家にして医者として知られるが、定評があるのが不妊治療ってそれ本当に治療か。人の姿をした悪魔であり、性欲をつかさどる魔王。存在自体BSL4に指定されていると言う。直接戦闘力は低く、真琴の攻撃で容易に殲滅されるが、シーンが変わると何事も無かったように生きている。
間瞬
止の息子で刹那の父。真琴から見ると腹違いの兄。鬼畜の血を引き、やっていることも父と大差ないが良心はあり、刹那のためにそんな自分をどうにかしようとは思っているらしい。真琴を見て本能的に天敵と悟る。一応この中ではまともな人。ところで相対的って言葉知ってる?
澤永泰介
レイパー。