…Side of 瑠輝…
「う、うん?」
目が覚めると……
「あれ?ボク、あの後、意識がなくなっ「あ、瑠輝ちゃん!」あれ?お師匠様?」
目の前にお師匠様(仮面無し)がいました
「よかった……本当に良かったぁ…………」
仮面をつけていない時のお師匠様はスッゴク優しくて、心配性なんです
でも、ここまでうろたえているのは久しぶりに見ました……
「瑠輝ちゃん、大丈夫?どこかおかしい所、無い?」
「え?えっと……?アレ?何だか調子がいいです………」
「よかった…………で、でも、瑠輝ちゃんは今は……その、あの……は、裸なんだから……横の着替えをちゃんと着た方がいいですよ………」
「え?はだ…か?き、きゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!?」
何故か裸になっていました(着物はボクの隣に畳んで置いてありましたが……)
(でも、何で?)
M.L.
作:ナイトメア
第4話 『初仕事は怪しい危険がイッパイ!?:後編』
…Side of 瑠輝…
気が付くと裸になっていたショックで、一時は唖然としていたボクですが……
「?そういえば此処は……?」
見知らぬ場所だったので、まずはお師匠様に尋ねてみることにしました…
「此処?ああ、此処は結界内ですよ」
「結界?でも……」
ベッドやら冷蔵庫やら炬燵(ミカンつき)やら会って、何だかやたら生活観がある空間です
「えぇ〜〜〜とぉ〜〜〜そ、そのぉ〜〜〜〜〜……」
等とお師匠様がうろたえる様子を見せているうちに辺りを見回してみていると………
「……くん、大丈夫?」「ええ、大丈夫です。ただの疲労と……あの…その……まぁ、大丈夫です(真っ赤)」
王道さんと誰かが話している姿が眼に止まり、その方を注意してみると………
王道さんが碧色の髪のすごく綺麗な人を看病しているのが判ったのですが………
………何だか………すごくドキドキします……
何だか体が熱いです………
だから、気になって……
「?えっと、お師匠様……あそこで横になっている男の人……誰ですか?」
おもいっきってお師匠様に聞いてみま…「「「!?」」」
あれ?
「え?瑠輝ちゃん、い、今、あの人のことを男の人って言いませんでした?」
????何だかスゴク動揺してますね?
あ、あちら側でも王道さんと男の人が動揺してますね?
「?何でですか?」
「え、えっとね……あの人、どう思いますか?」
そう言ってお師匠様は男の人の方を指して問い掛けてきました
「どうって……スゴク綺麗な人だとは思いますけど?後、胸の辺りが結構膨らんでいるようですけど……何だか女の人とは違うきがしますし………後、みょ〜〜〜にやつれているのが気になりますが………って、あれ?お師匠様?」
「………(呆然)」
?
お師匠様が固まるなんて………
ボク……何か変なこといったかなぁ〜〜〜?
「あ、そうだ!ところでお師匠様、今、ボク達の世界では何時ごろなんですかね?」
ふと、日香里ちゃんとの約束を思い出してお師匠様に時間の事を聞いてみると……
「へ?あ?え、え〜〜っと…………あ、ああ、そうでしたね。あの後、あなたは丸一日寝てたのですけ「えええぇ!!!!!!」だ、大丈夫です、大丈夫。その程度の時間帯くらいなら多少は調節が効きますから、で、ですから、十分間に合います」
何とか硬化が解けて話を返してきました(途中の丸一日寝てたにはスゴク驚きましたけど……)
「そうですか……」
とりあえずホッとしました
「!そだ、あの時、あの人が助けてくれたのかな?」
あの時、あの人が助けてくれたのかどうか気になり、ベッドから起きて(勿論、着替えも済ませました)近寄り………
「あ、あのぉ〜〜〜(少々赤面)」
な、なんとか声を掛けようとしたのですが……
「?…!?(真っ赤)」
「あ、あれ?」
顔を真っ赤にしてソッポ向いちゃいました……
「あ、あの大丈夫………ですか?」
「………」
「貴方が助けてくれたんです……よね?」
「あらあら、セージ君、ルキちゃんが心配しているでしょ?」
と、王道さん……
(この人……セージさんっていうんだ………)
「…………別に傷は無い……お前のほうこそ……どうだ?」
「!?とととととと特になななななななナンともああああああありませせせせせんッ(真っ赤)」
な、なんかすごく焦っちゃいます!?
何でぇ!?
「そうか……」
「あ、あの、ボク……」
「瑠輝、っていうんだろ?」
「え?」
「炬さんから聞いている」
「そ、そうですか………」
「俺はセージ、セージって呼んでくれてもいい」
「!ボボボボボ、ボクのこともルキって呼んでくれて結構ですッ!!」
「?そ、そうか………。それはそうと、あんまり緊張しなくてもいいぞ…」
「あ、は、はいッ!?」
「瑠輝、幾ラ時間ノ調整ガ効クトイッテモ、ソロソロ急イダホウガヨカロウ」
あ、お師匠様が何時の間にか仮面つけてます
でも、そうですね、日香里ちゃんのパーティーに遅れちゃいけないし、それにお師匠様がせっかく気を使ってくれているんだし……
そろそろ行かなくちゃ……ね
でも………
何でだろう?
セージさんともっとお話していたいと思うこの気持ち………
「ごめんなさい、もう行かなくちゃ……」
「……そうか」
「また、会えます……よね?」
「多分な(ニコッ)」
ボンッ(真っ赤)
「え?え?ど、どうかしたか!?」
「「青春ね(ダナ)………」」
それはそうと………
「?ところで『シーディア』さんはどうしたんですか?ま、まさか逃げちゃったんですか!?」
「アア、アイツナラ、ホレ、コノ『籠』ノ中ニ」
そう言ってお師匠様が懐から出した籠(どやらマントの中は異次元空間の倉庫になっているらしい……)の中には……
「…………何か、凄まじくちっちゃくなってますね………」
“子犬ぐらいの大きさ”までちっちゃくなって、体育座りの格好でうずくまって震えているシーディアさんがいました……
何だかカワイソウな様で可愛かったです
「………………………………………………気ニスルナ」
……何だか間が気になりますね………
そんなこんなで………
「へェ〜〜〜、ルキハ着物なんダ」
何とか間に合いました♪
「ぬぅ、そういえばリリさんも着物で買い物をしていたな」
「まぁ、うちの父さんの話では竜雄さんも昔から着物を愛用していたらしいからね」
「ほぉ〜〜〜……ルキのおっとぉもおっかぁも着物好きだかぁ〜〜」
「う、うん………(い、いえない………母さんが家では巫女装束を愛用しているだなんて……)」
そんなこんなで話し合っている中、日香里ちゃん(+京子ちゃんと桂子ちゃん)の家に無事、到着しました
……結構大きいです
そして、中に入ると……
「「「「いらっしゃぁ〜〜〜い♪(ですわ♪)」」」」
日香里ちゃんと京子ちゃん、桂子ちゃん、そして二人のお母さんらしき女の人(長いピンクの髪を後ろで束ねた女の人)が出迎えてくれました
そんでもって……
「あれ?日香里ちゃん、お兄さんは?」
パーティーの会場である中央リビングに入ってみても、日香里ちゃん達以外はいませんでした(お父さん方は仕事で遅くなるそうなので除外します)ので聞いてみると…
「兄様は母様と自室でお着替え中ですわ」
「お着替え中?」
?何となく違和感を感じます
「はい。何でも母様曰く、「久しぶりに帰って来たんですから、色々とお着替えさせてね♪」だそうですわ」
「????そういえば日香里ちゃんのお母さんってどんな感じの人?ボク、始めて見るんだけど?」
「そうですわねぇ〜…!そうそう、兄様と同じように碧色の髪「母さん!いい加減に俺を着せ替え人形のように扱うのはやめてくれよなッ!」「うぅ〜〜……久しぶりの親子のコミュニケーションなんだし………」あ、噂をすれば何とやら……ですわ♪」
「あれ?さっきの声……どっかで聞いたような………?」
そして………
「あれ?」「ん?」
そこにいたのは………
「「あ"あ"ぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜ッ」」
「「「「「??????」」」」」「あらあら…」
白い礼服を着たセージさんと、セージさんによく似た白いドレス姿の女の人がいました………
……テラス……
「まさかセージさんが日香里ちゃんのお兄さんだったなんて………」
「俺もルキが日香里の友人だったとは思わんかったぞ……」
「でもまぁ、これでお互い気兼ね無しに会えるというわけだな」
「え(真っ赤)」
「いや、その、あの……(真っ赤)。ま、まぁ、会いたい時に何時でも会えるってことだ、うん」
―その頃、テラスの角では…―
「Wow!こレでルキにも、ヨウヤク春が来たといことみたいネ♪」
「あの聖児さんが瑠輝に惹かれるとは……」
「でも、聖児兄……結構いい顔してるね……」
「兄様、Fight!ですわ♪」
「しかし、あのセージって人、何で女の人みたいな体つきなんだろうね?(まぁ、僕の方も人のことは言えないだけどね……)」
「あ〜〜〜……聖児さんの前でそのこと言わないほうがいいッスよ?」
「「「若いっていいわねぇ〜〜〜〜♪」」」
「フモフモフモ(覗きは俺の趣味じゃねぇーんだけどな)」(縛られてます)
「モガ(んだ)」(同じく縛られてます)
………(汗)
―場面は戻って、テラス―
「あ、あの………セージさん……」
「そういえば、日香里と京子たちが言ってたんだが、ルキは昔……男だったんだってな?」
「!?」
……一瞬………
ボクの時が止まった……
……皆が知っていることなのに……知られても今まで平気だったのに……
なんで?スゴク……胸が苦しい……
「まぁ、俺も人のことを言えんのだがな……」「えっ?」
「俺………他の人よりも胸があるだろ?」「え?は、はい………」
今のセージさんの表情……何だかスゴク苦しそう……
「俺……実は………両性具有なんだ」「へ?」
「小さい頃はそれほど気にしていなかったんだけどよ……、年を重ねるにつれて胸なんかが大きくなってきてな……」「………」
「小中学校時代はなんと隠し通せてきたけどな。だけど、高校の3年位になるとサラシで隠し通せないくらいの大きさになっちまってよ……」「セージ…さん……」
「小さい頃の友達なんかにも言い出せない状況にあるんだよ……。だから……」「…」
「だから、皆に昔、男だったことが知られても受け入れられたルキが羨ましいんだ…………」「セージさん………」
何だか目に涙を溜めて顔を俯かせるセージさん……
でも
「……ふぅ、これだけ言ったら何だか気が軽くなったな♪」「あ、あれ?」
一転して爽やかな笑顔でそうのたまいまっちゃってくれました
「まぁ、これでお互いに隠し事は無しだろ?」
「で、でも、こういった事は何度か会った後でもよかったんじゃ……」
こういう展開の『セオリー』を素っ飛ばしていることに何となく疑問です……
「なぁーに、嫌なことは早いうちに言っておく性質なんでな。それとも、俺がこんな性別だってのは嫌か?」
「い、嫌じゃないですッ!で、でも……」
さっきのは一体……と続けようとした所……
「さっきの小さい頃の友人に話し出せなってことだろ?あれも俺の本音さ」
「じゃあ、どうして……」
「何、俺もルキに話したら幾らか踏ん切りがついたってことだよ」
「………(唖然)。ハッ(フルフル)、じゃ、じゃあ、ボクのことは………」
「勿論、嫌いじゃないさ。さっきも言っただろ?人の事は言えないって…(ニコ)」
「あ……(真っ赤)」
あの笑顔を見たら何にも言えなくなっちゃいました………
「さて、っと……そこでコソコソしている奴ら、さっさと出て来な……」「え゛」
そうセージさんが曲がり角の部分を睨んで話し掛けると……
ゾロゾロゾロ……
「えっと……兄様………何時から気付いていたんですか?」
「最初からだ!」「……(真っ赤)」
「「何で?」」
「気配、物音、話し声、空気の振動、その他諸々でだ」
「た、只者ではありませんね……(汗)」
「フモフモ(確かに…)」「モォ〜ガ(だぁ〜〜よ)」
「あ、」
(ん?あと一人……誰かいなかったか?)
―そんなこんなで時間は過ぎていき………―
「それじゃァ、日香里、桂子、京子、また明日Schoolでネェ〜〜〜」
「また明日な」
「また明日ぁ〜〜だぁ〜〜〜よ」
「それじゃ、日香里、桂子、京子、セージさん、またねぇ〜〜〜♪」
それぞれ家に帰っていった……
「兄様♪瑠輝ちゃんが気に入ったみたいですわね♪」
「まぁな……(赤面)」
「おお赤面してる赤面してる♪」「なんか新鮮ですぅ〜〜〜♪」
「あらあら……やっぱり青春っていいわねぇ〜〜〜……」
「うふふ……聖児にも春がきたわね♪お母さん、嬉しいわ♪」
「………(真っ赤)」
―聖児・自室―
その夜……
聖児は自室でベッドに横になりながらも瑠輝の初仕事時のことを思い出していた……
(あの時、奴がルキに注射したのはただの麻酔だと言っていた……)
『GAAAAAAAAAAAAッ!!!!』
『や、やめ……ヒギャァァァァァァァァァッ!!!!!』
何やら巨大な二つの手のようなもので全身を拘束され、もう二つの巨大な手で全身の皮を剥ぎ取られていくシーディア……
そんな中……
『……』
俺は、何もする事が出来なかった……
いや……俺はあの時のルキの姿にクギヅケになっていた……
あの四枚の翼と、額と耳の裏に頭に生えた計4本の角、急成長したあの豊満な体つき、手足の部分は十分に覆っているのに、胴体部分は帯のようなもので最小限度覆っている程度のあの姿に…………
………………………
(………意外と…俺も男としての感性があるもんだな……)
そして……
『にゃぁ〜〜〜ん(はぁと)』
ぶほぉッ「うぉ………や、やっぱアノ後のことは刺激がきつ過ぎる……(真っ赤+鼻血)」
そんな訳で、俺はベッドから起き上がり、上せた頭を冷やすため、ベランダえと出て行き……
「………やっぱ責任とんなきゃいけねーかな?」
アノ事を思い返して呟いた……
「あら?貴方は瑠輝が嫌いなの?」
「いや、そうじゃねぇけど……」
「だったらイイじゃないですか♪」
「…………そうだな……って、誰だ!?」
慌てて後ろを振り向くと……
「始めまして♪瑠輝の母のリリと申します♪」
ルキの母親を名乗る見知らぬ女の人(しかも巫女装束)が正座でお茶を飲んでいました(しかも座布団つき)
「え゛?」
「何があったのかは大体は知っていますから安心してください♪」
「え゛!?(真っ赤)」
「「それでは、娘を頼みますね(ぞ)、婿殿♪」」
あ、見知らぬ着物姿の男(ルキの父親?)も増えてる
「え゛え゛え゛ッ!?」
いきなりのルキの両親(?)からの交際OK発現………
これって………喜んでいいことなのか?
つづく
後書き
ナイトメアです。今回は一気に2話から4話までをお送りしました♪
今回の話は『瑠輝の初仕事』と、『瑠輝、暴走する♪』、『瑠輝の彼氏誕生編(核爆)』の3編でした(笑)。
でも、新キャラの聖児が『両性具有』などとか、色々と受け入れてもらえるか、引っ掛らないかなどという不安がありましたが………思い切って送らせて貰いました!!!
ただし、瑠輝が始めて会った聖児のことを信用しちゃったのには訳があります。
もちろん、両者共に術や魅惑の力などの怪しげな力は使っていませんし、前世の因果というわけでもありません。
これらに関しては両者の本質が互いに影響しあっており、それらについても後々語っていくつもりです。
しっかし、自分で書いておいてなんですが……見事にラヴコメ風味なってますね……(でも、自分はラヴコメで進めて行くつもりはないのですが………)。
後、色々と書こうと思って書き残した事があるのですが(学校の名前とか、事件後の処理とか、シーディアの罪暦とか、『DG』や『No.0種の魔属』の詳細など)、これらに関しては次回書く予定の閑話などから書いていくつもりです。
また、『りばーしぶるハート』系統の関連キャラも閑話を主として登場予定です(ただし、『ひろの』などの本編のほうが面白そうなキャラはどうなるか判りませんが………)。
最後に、瑠輝の仕事内容ですが………
『TSキャラ増加傾向注意報ッ!!!』
という傾向にあります(爆殺)。
それでは、また次回………。
管理人のコメント
瑠輝の覚醒(暴走?)で終わった前回のラストから急転直下の展開です。
>王道さんが碧色の髪のすごく綺麗な人を看病しているのが判ったのですが………
>………何だか………すごくドキドキします……
>何だか体が熱いです………
まさにいきなりの展開。まぁ、一目合ったそのときから恋の花咲く事もあると言いますし。
>「あ、あのぉ〜〜〜(少々赤面)」
>顔を真っ赤にしてソッポ向いちゃいました……
なかなか不器用そうな二人です。
>「また、会えます……よね?」
>「多分な(ニコッ)」
シオリたちの台詞ではありませんが、まさに青春。しかもこの後……
>白い礼服を着たセージさんと、セージさんによく似た白いドレス姿の女の人がいました………
あっさり再会してますし。
>「俺……実は………両性具有なんだ」
やはり聖児も普通の人ではありませんでした。
>「何があったのかは大体は知っていますから安心してください♪」
>「「それでは、娘を頼みますね(ぞ)、婿殿♪」」
しかし、一番普通ではないのはやはり瑠輝の両親のようです。
まずは無事に(?)最初のミッションをクリアした瑠輝。今後は「りばハ」のキャラも出てくるようですし、先がとても楽しみです。
私信ですが、もちろんひろのも出しちゃってください。ああ見えて人外バトルには慣れている娘ですから(笑)。
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